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2018/19年度末のトウモロコシ在庫量は2013/14年度以降の最低水準となる見込み
米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は5月10日、「Grain:World Markets and Trade」において、世界のトウモロコシ需給の2018/19年度の見通しを初めて公表した。
これによると、同年度の世界のトウモロコシ生産量は、前年度比1.9%増の10億5607万トンと見込まれている(表13)。単収、作付面積ともに減少すると予測されている米国が前年を下回る一方、他の主要国は、価格競争力や世界的な需要の高まりを受けて軒並み増産すると見込まれている。
輸出量は、米国が、減産に加え他国との競合を背景に前年度を7.0%下回る一方、ブラジルやアルゼンチンでは記録的な水準に達すると見込まれていることから、同4.9%増の1億5758万トンと見込まれている。輸入量は、飼料需要が高まっている中国やメキシコなどで増加することから、同4.9%増の1億5758万トンと見込まれている。
消費量は、東南アジアや南米における飼料需要増などを背景に、同2.1%増の10億9177万トンと見込まれている。
消費量が生産量を上回ることから、期末在庫は、同18.3%減の1億5915万トンと前年度を大きく下回り、2013/2014年度以降で最低の水準となると見込まれている。
USDA/FASは5月10日、「Oilseeds:World Markets and Trade」において、世界の大豆需給の2018/19年度の見通しを初めて公表した。
これによると、同年度の世界の大豆生産量は、主に、干ばつにより生産が落ち込んでいたアルゼンチンの増加によって、前年度比5.3%増の3億5454万トンと見込まれている(表14)。
輸出量は、最大輸出国であるブラジルが前年度をわずかに下回るものの、第2位の米国がかなり増加することから、同7.0%増の1億6182万トンと見込まれている。輸入量は、輸入量第1位の中国をはじめ、東南アジアや中東も増加することから同4.5%増の1億5954万トンと見込まれている。
消費量(搾油仕向け)は、最大消費国である中国を含む主要国で軒並み増加することから、同4.7%増の3億1334万トンと見込まれている。
期末在庫は、ブラジル、中国、米国でいずれも前年を下回ることから、同5.9%減の8670万トンと見込まれている。