需給動向 国内

◆豚 肉◆

29年の豚肉冷蔵品輸入量、前年比12.2%増



平成29年12月の豚肉需給を見ると、生産量は7万9559トン(前年同月比1.2%減)と前年同月をわずかに下回った。輸入量は、冷蔵品、冷凍品ともに前年同月を上回り、8万3113トン(同13.0%増)と前年同月をかなり大きく上回った。推定出回り量は、前年同月をやや上回る16万1403トン(同3.5%増)となり、推定期末在庫は前月から1203トン積み増して、17万826トン(同5.3%増)と前年同月をやや上回った(農林水産省「食肉流通統計」、財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ)。

冷蔵品輸入量、過去最高を更新

平成29年(1〜12月)の豚肉輸入量は、93万1213トン(前年比8.2%増)と前年をかなりの程度上回った。このうち、冷蔵品は39万8605トン(同12.2%増)と前年をかなり大きく上回り、昨年に引き続き過去最高を更新した。

主にテーブルミートとして消費される冷蔵品は、輸入量の9割以上が米国とカナダで占められており、米国産は、21万3119トン(同3.3%増)と前年をやや上回った。米国では、飼養頭数が過去最高を更新するなど、現地の生産量が増加基調となり、現地相場安になったことから、輸入業者にとって冷蔵品を買い付けしやすくなっていたことが影響したと思われる。

一方、カナダ産は、17万4060トン(同26.9%増)と前年を大幅に上回った。7年連続で前年比2桁増となっており、冷蔵品輸入量におけるシェアも4割を超えるまで増加している。カナダ産の輸入量は、24年までは冷凍品の割合が多かったものの、輸出向けの設備投資などが進んだことから、冷蔵品の割合が増加し、29年は8割が冷蔵品となっている(図3)。

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近年、カナダでは、輸出促進の観点から業界を挙げて品質向上に取り組んでいる。肉質の良さを評価する声が日本でも高まっており、これも輸入量の増加要因とみられている。

豚枝肉卸売価格、堅調に推移

平成29年の豚枝肉卸売価格(省令価格)は、国産品との競合関係にある冷蔵品輸入量が増加している中、生産量が春から秋にかけて前年を下回る月が多かったことから、比較的堅調に推移した(図4)。特に、出荷頭数の増加に伴い、低下傾向にある秋においても、1キログラム当たり550円を超えて推移するなど例年よりも高水準で推移した。なお、30年1月(速報値)も、同500円(前年同月比0.6%高)と前年をわずかに上回っている。

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今後も卸売価格が高水準で推移すると、量販店では、国産品から価格が安定している輸入品に販促がシフトする動きも予想されている。

(畜産需給部 小林 智也)


				

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