需給動向 国内

◆鶏 肉◆

鶏肉在庫、過去最高の18万トン台


平成30年2月の鶏肉需給を見ると、生産量は12万5933トン(前年同月比5.1%増)と前年同月をやや上回った。輸入量は4万6679トン(同2.0%増)と7カ月連続で前年同月を上回った。推定出回り量は16万4511トン(同0.6%増)となり、推定期末在庫は前月から8101トンを積み増し、18万6993トン(同34.2%増)と高い水準となった(財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ)。

輸入品在庫は増加、国産品在庫は減少

平成30年3月の国産鶏肉卸売価格(速報値・東京)を見ると、もも肉は、在庫過多などにより、1キログラム当たり660円(前年同月比4.1%安)と9カ月連続で前年同月を下回った。一方、むね肉は、好調な加工品需要から同319円(同1.8%高)と14カ月連続で前年同月を上回り、依然として300円台で推移している(図5)。

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また、鶏肉の推定期末在庫は、需要を上回る供給量が継続したことから、過去最高となる18万トン台となった。このうち、輸入品在庫は、現地の高い輸出意欲などを背景とする高水準な輸入量により、前月から9323トン増の16万27トン(同38.7%増)と過去最高水準となった。一方、国産品在庫は、生産量が好調なものの、出回り量が加工品需要や家計消費などに支えられて前年同月を上回って推移していることから、前月から1222トン減の2万6966トン(同12.6%増)となった(図6)。

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家計消費、増加傾向で推移

鶏肉消費の約4割を占める家計消費は、季節変動による増減を繰り返しながらもおおむね増加傾向で推移している(図7)。

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鶏肉は牛肉や豚肉と比べ安価でヘルシーなイメージがあり、消費者の低価格志向や健康志向に合致しているため、鶏肉の家計消費は、引き続き増加傾向で推移するものと思われる。

(畜産需給部 河村 侑紀)


				

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