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世界のトウモロコシ生産量は南米産の減少により下方修正
米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が4月10日に公表した「Grain:World Markets and Trade」によると、2017/ 18年度の世界のトウモロコシ生産量は、前年度比3.7%減の10億3607万トンと見込まれている(表16)。干ばつにより減産が見込まれるアルゼンチンや、収益性に優れると期待される綿花などの作付けが増え、二期作トウモロコシの収穫面積の減少が見込まれるブラジルが、前月予測から下方修正された。
輸出量は、減産に伴う輸出余力の低下によりアルゼンチンが下方修正されたことなどから、同6.1%増の1億5026万トンと見込まれている。輸入量も、アルゼンチンの減産見込みを受けて、同国の主要輸出先であるイランなどの輸入量が下方修正されたことから、同6.1%増の1億5026万トンと見込まれている。
消費量は、最大消費国である米国で下方修正されたものの、第2位の消費国である中国で前年度を3.9%上回る見込みであることなどから、同1.0%増の10億6919万トンと見込まれている。
期末在庫は、同14.3%減の1億9778万トンと見込まれ、前月予測から下方修正された。
USDA/FASが4月10日に公表した「Oilseeds:World Markets and Trade」によると、2017/18年度の世界の大豆生産量は、降雨に恵まれたブラジル産が過去最高と見込まれる一方、干ばつにより単収が減少しているアルゼンチン産が大幅に減少するとの予測から、前年度比4.5%減の3億3481万トンへ下方修正された(表17)。
輸出量は、アルゼンチンの減産などから、同2.0%増の1億5040万トンへ下方修正された。一方、輸入量については、最大輸入国である中国が前年を3.7%上回ることなどから同5.1%増の1億5171万トンと見込まれている。
消費量(搾油仕向け)は、主要消費国である中国や米国の消費量が堅調に推移することなどから、同3.8%増の2億9922万トンと見込まれている。
期末在庫は、アルゼンチンの減産やブラジルの輸出増を反映して、同6.1%減の9080万トンへ下方修正された。