需給動向 国内 |
農林水産省が8月8日に発表した、「食料自給率」および「食料需給表(概算値)」によると、平成29年度の供給熱量ベースの総合食料自給率は、前年度同の38%となった。一方、生産額ベースでは65%と前年度より2ポイント低下した。これは、国産米の価格上昇により米の国内生産額が増加した一方で、円安の影響もあり、畜産物や魚介類の輸入額が増加したことなどが影響したとみられている。
なお、国は「食料・農業・農村基本計画」において、37年度の供給熱量ベースの総合食料自給率を45%に引き上げる目標を掲げている。
肉類(鯨肉を除く、以下同じ)について見ると、国内生産量は全体で前年度比1.0%増の332万2000トン、輸入量は同6.8%増の312万6000トンであった(共に枝肉換算ベース)。また、国民1人・1年当たりの供給純食料を見ると、同3.5%増の32.7キログラムとなった。その結果、肉類の重量ベースの自給率は、前年度から1ポイント低下して52%となった。また、飼料自給率が26%と1ポイント低下したものの、飼料自給率を考慮した肉類の食料自給率は前年度同様の8%となった。
なお、肉類の各品目(牛肉、豚肉、鶏肉)、牛乳・乳製品および鶏卵の自給率については、それぞれ後述しているので、そちらをご覧いただきたい。
(畜産需給部 小林 智也)