生乳生産量は2. 7%の増加
95/96年度 (7月〜6月) の生乳生産量は、 12月までの半年間で前年同期を2.7 %上回る49億8千8百万リットルとなった。 このうち、 飲用向けは全体の19.1% に相当する9億5千万リットル、 加工向けは同80. 9%に相当する40億4千万リッ トルとなった。 豪州酪農庁 (ADC) によると、 全般的に気象条件は良好で、 農家の飼料確保が前 年度に比べて容易となっているため、 生産が順調に行われている。 しかし、 近年 増加傾向にあった穀物飼料の給与量については、 最近の穀物価格の上昇によって、 減少しているとのことである。 州別では、 全体の65%の生産を占めるビクトリア州で2. 4%の増加、 12%を占 めるニューサウスウェールズ州で2.3%の増加、 8%を占めるクィーンズランド 州で3. 3%の増加となっている。 また、 6%を占めるサウスオーストラリア州と タスマニア州で、 それぞれ5.8%と5.2%の増加となった。 最も生産量の少ない ウェスタンオーストラリア州たけが、 前年同期を0. 7%下回った。バター生産量は増加、 脱脂粉乳は減少
95/96年度上半期のバター生産量は、 輸出需要の高まりにより前年度から一転 して増加の基調となり、 前年同期比2.3%増加の8万4千トンとなった。 一方、 脱脂粉乳の生産量は、 わずかに減少し、 同0.6%減の13万2千トンとなった。 ADCによると、 脱脂粉乳の生産減少分は、 カゼインの増産 (11.0%増、 4千4百万 トン) によって相殺されているとしている。 また、 食品加工産業では、 脱脂粉乳 に代えて脱脂れん乳の使用量も増加しているという。 全粉乳については、 輸出 需要が強いことと、 国内向けにも生産量が増加したことから、 前年同期を5.7%上 回る7万2千トンの生産量となった。 チーズ生産量は、 全体では5. 6%増の14万1千トンとなっているが、 チーズの 種類によって生産動向がかなり異なっている。 合計すると全体の8割強を占める チェダーとシュレッドタイプが、 それぞれ6%、 7%増えたのに対して、 約1割 を占めるフレッシュタイプは17%もの大幅な増加となった。 なお、 生産量の少な い気孔タイプや硬質タイプのチーズの生産量は減少した。 生乳・乳製品生産量(95/96年度上期) ───────────────────────────── 項 目 生産量 前年同期比 (百万リットル) (%) 生乳 4,988 +2.7 飲用向け 953 +4.5 加工向け 4,035 +2.4 (トン) バター及びバターオイル 83,835 +2.3 脱脂粉乳 132,185 −0.6 バターミルクパウダー 8,223 +2.8 全粉乳 72,148 +5.7 カゼイン 4,365 +11.0 ホエイ 27,054 +20.5 チーズ 140,762 +5.6 ──────────────────────────── 資料:ADC「Update」 注:カッコ内は単位
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