95年食肉パッカー・ランキング (豪州)



● 上位25社で食肉全体の6割を生産


 豪州で食肉の規格・品質表示を担当しているオズミートは、 先頃、 95年の食肉 パッカー上位25社を発表した。 このランキングは、 食肉パッカー各社が95年にと 畜処理した肉牛、 羊、 豚などの頭数から算出した、 推定枝肉生産量に基づいて行 われたものである。  これによると、 トップのオーストラリア・ミート・ホールディングス社 (AMH 社) 以下、 上位25社の推定枝肉生産量の合計は約160万トンで、 昨年同様、 上位2 5社で豪州全体の食肉生産量の6割を占めた。

● AMH社の卓越した地位にやや陰り


 首位のAMH社の生産量は23万2千トンと、 豪州全体の生産量の約9%を占め、 昨年同様、 2位以下の生産量を大きく引き離した。 しかしながら、 牛肉輸出を取 り巻く環境が厳しさを増していることなどから、 生産量は昨年を16%下回り、 2 位との格差は縮小した。  以下、 5位までの各社についてみると、 2位のメトロ社は、 95年5月にスモー ガン社の工場を買収したことなどから、 生産量を増加させ、 昨年の3位から順位 を上げた。 逆に、 昨年2位のニッポン・ミート・パッカーズ社は、 生産量をやや 減少させ、 今年は3位となった。 また、 4位のクイーンズランド・アバトア・コ ーポレーションは、 生産量を前年比で16%増加させ、 昨年6位から浮上した。 な お、 昨年4位のスモーガン社は、 95年に食肉事業から撤退し、 ランキングから姿 を消している。 5位は、 昨年同様、 RJギルバートソン社であった。

● 外資系企業の生産量シェアが拡大


 ランキングの上位3社は、 引き続き、 AMH社 (米国系)、 メトロ社 (中国系)、 ニッポン・ミート・パッカーズ社 (日系) の外資系企業で占められる結果となっ た。 また、 4位のクインズランド・アバトア・コーポレーションは公設であるも のの、 5位のRJギルバートソン社の資本の4割は日本となっている。  上位25社のうち、 外国資本による生産量シェア (個々の企業の生産量を、 その 企業の外国/豪州資本比率で分けたものに基づいて算出) は、 昨年の41%から44 %に上昇しており、 外国資本による生産の拡大が一層進展している。  なお、 今年に入ってからも、 厳しい輸出環境を背景に、 食肉パッカーの再編の 動きが活発となっている。 今年6月には、 AMH社が合理化計画の一環として、 所 有する8工場のうち3工場を閉鎖し、 また、 今回6位のマクフィー社は、 所有2 工場のうち1工場を売却した。 豪州の食肉パッカー上位25社(95年)
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