EU主要生産国(デンマーク)の豚肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○2000年のデンマークの豚肉需給動向


生産量は前年比1.9%減の174万8千トン

 デンマーク豚肉輸出機構連合(DS)によると、2000年のデンマークの豚肉生
産量(製品重量)は174万8千トンと、前年に比べ1.9%の減少となった。デン
マークの豚肉生産は、輸出需要の拡大などを背景におおむね増加傾向で推移して
きたが、EU域内で強化される環境規制の問題や、国内での養豚農家戸数の減少な
どを背景に、ここ数年、伸び率が頭打ちの状況にある。デンマークは、EUの豚肉
生産量の約1割を占める主要豚肉生産国であるが、ドイツ、オランダ、イギリス
などが相次ぎ減産に向かう中で、増産を維持する数少ない国の1つであった。


輸出量は、前年比0.1%減の147万2千トン

 一方、2000年のデンマークの豚肉輸出量(製品重量)を見ると、前年とほぼ同
量の147万2千トンを記録した。豚肉生産が減少する中で輸出量がほぼ前年並み
を維持した背景には、EU域内・域外に対する積極的な豚肉輸出が挙げられる。デ
ンマーク国内の豚肉消費は、生産量の約2割弱にとどまっていることから、豚肉
の生産水準を維持・拡大するためには輸出対策の強化が不可欠となっている。20
00年の輸出状況を国別に見ると、域内向けについては、EUの牛海綿状脳症(BSE)
問題の再燃・拡大により域内での豚肉消費が拡大したため、最大の輸出先国であ
るドイツ向けは前年比12%の増加となった。また、第2の輸出先国であるイギリ
ス向けは、EUの単一通貨ユーロに対しポンド高で推移した為替相場により、前年
比22%と最大の増加を記録した。域外向けについては、為替相場の影響もさるこ
とながら、輸出先国での安定した需要拡大により順調に増加した。特に第3の輸
出先国である日本向けや、ここ数年増加する米国向けの伸びが目立っている。

◇図:主な豚肉輸出先(2000年)◇


上昇に転じる肉豚生産者価格

 このような輸出需要の拡大などを背景に、国内の肉豚生産者価格は昨年とは一
転して上昇に転じている。2000年の肉豚生産者価格を見ると、平均で1キロ当た
り10.14デンマーククローネ(約147円:1デンマーククローネ=14.5円)となり、
99年との比較では3割近い上昇となった。域内の豚肉価格は、順調なEUの経済成
長に伴う豚肉消費の回復と、BSE問題による代替需要を受けて堅調な推移を見せ
ており、これがそのまま肉豚生産者への価格に反映される形となった。デンマー
ク国内の養豚農家戸数は、80年代後半から一貫して減少傾向であるものの、規模
拡大が図られている。

◇図:肉豚生産者価格(各種奨励金を含む)◇

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