米国の牛肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○牛肉生産、2000年は過去最高を更新も2001年は減産へ


2000年は史上初の1,200万トン台

 米農務省(USDA)によると、2000年の牛肉生産量(枝肉重量ベース)は、前
年比1.4%増の1,214万トンとなった。これは、と畜頭数の増加などにより23年ぶ
りに過去最高を更新した99年の記録をさらに塗り替えるものであり、史上初めて
1,200万トン台を達成した。

◇図:牛肉生産量および枝肉重量の推移◇


枝肉の大型化が増産の主因

 こうした増産は、と畜頭数と1頭当たり枝肉重量がいずれも増加したことに起
因している。中でも、枝肉重量については、2000年平均で前年比1.2%増の338kg
と史上最高の水準となり、増産の大きな要因となっている。枝肉重量の増加は、
2000年前半に体重の重い肥育素牛のフィードロットへの導入が進んだことや、肉
用経産牛のと畜減によるところが大きい。さらに、好景気を背景にホテル・レス
トラン部門を中心としたチョイス級以上の高級牛肉への需要が極めて堅調に推移
したため、フィードロットでの肥育期間が長期化したこと、トウモコロシ価格の
低迷で飼料が多給されたことも、増加の理由として挙げられる。これに対し、20
00年のと畜頭数は、未経産牛が干ばつの影響から肥育用としての仕向けを余儀な
くされて前年比2.4%増の1,216万頭となったほか、乳用経産牛が生乳の供給過剰
に伴うとう汰の増加により同4.4%増の274万頭となったものの、5割近いシェア
を占める去勢牛が前年比0.6%減の1,783万頭、肉用経産牛も同7.2%減の287万頭
となったことから、全体では3,623万頭と、前年比0.2%の増加にとどまった。

◇図:種類別と畜頭数の増減率◇


2001年は5%程度減産の見込み

 フィードロットへの導入状況を見ると、夏の干ばつに伴う粗飼料不足により導
入が早まった影響で素牛供給がタイトとなり、2000年9月以降は前年割れが続い
ている。このため、今後は肥育牛の出荷が減少し、と畜頭数は、前年を下回って
推移すると見込まれる。また、枝肉重量は、2000年秋以降、体重の軽い牛のフィ
ードロットへの導入が顕著となっていることなどから、増加の程度が緩やかにな
るとみられる。こうしたことから、USDAでは、2001年の牛肉生産について、牧
草の生育状況を反映して未経産牛の保留がどの程度進展するかに左右されるとし
ながらも、前年比4.6%減の1,158万トンと減産を見込んでいる。

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