米国の鶏肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○2000年のブロイラー生産の伸び率は鈍化、2001年も大幅増は見込めず


2.1%にとどまった伸び率

 米農務省(USDA)によると、2000年のブロイラー生産量(可食処理ベース)
は、前年比2.1%増の1,378万トンとなった。ブロイラー生産量は、消費者の健康
志向、外食産業の成長、もも肉を中心とした輸出の急激な拡大などを背景に一貫
して増加傾向で推移してきた。中でも、99年は、穀物価格の低迷などにより生産
加工業者(インテグレーター)が高収益を確保したことから、前年比6.7%増の
1,349万トンと大幅に増加した。しかし、2000年に入ると、前年を下回る月も散
見されるようになり、通年では、小幅な伸びにとどまる結果となった。

◇図:ブロイラーの生産量および価格の推移◇


価格の低迷が増産にブレーキ

 増産のペースが鈍化した要因としては、処理羽数が前年比1.8%増、と体重量が
同0.6%増と、増加率がいずれも前年を下回ったことが挙げられる。ブロイラーの
価格(全国12都市平均丸どり卸売価格)は、ロシアの経済混乱を機に輸出が低調
となったこと、また、国内市場では牛肉や豚肉の需要が回復し、ブロイラーの販
売が不振となったことなどを反映して、99年3月以降前年を下回って推移し、20
00年平均では前年比3.4%安の56.1セント/ポンド(143円/kg:1ドル=116円)
と値を下げた。こうした価格の低迷でインテグレーターの収益性が低下し、生産
調整に踏み切った業者が多かったとされる。このため、ブロイラー処理羽数は、
前年より増加したものの、その伸びは緩やかなものとなった。また、と体重量に
ついては、骨なしむね肉への需要増に伴うブロイラーの大型化を背景に、ここ数
年増加が続いていたが、2000年はその流れも一段落したことから、前年並みの水
準となった。

◇図:ブロイラー処理羽数およびと体重量の増加率◇


2001年は3.6%程度の増加となる見込み

 最近は、供給が減少する一方、輸出がロシアやメキシコ向けを中心に増加して
いることから、需給が徐々に締まり、ブロイラー価格も2000年秋以降、緩やかな
がら回復基調で推移している。しかし、USDAは、2001年の見通しについて、生
産は、2000年より増加率が拡大し、前年比3.7%増の1,429万トンとなる中で、輸
出は安定的に推移し、国内需要もかつてのような伸びが期待できないとして、価
格は、前年比2.0%安の55セント/ポンド(141円/kg)とさらに低下すると見込
んでいる。

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