◇絵でみる需給動向◇
豪州農業資源経済局(ABARE)の発表によると、2001/02年度の豪州の 飼料穀物(大麦、ソルガム、えん麦、ライコムギ、トウモロコシ)の生産量は、 前年比11.9%増の1,047万1千トンと3年ぶりに1千万トンを上回る水準 を見込んでいる。 夏穀物(春季(9〜11月)に播種して秋季(3〜5月)に収穫するもの)の 生産量は、ソルガムが211万5千トン(前年比36.2%増)、トウモロコシ が43万9千トン(同23.7%増)といずれも主な生産地帯であるニューサウ スウェールズ州とクィーンズランド州での作付面積の増加により、前年を大幅に 上回る見込みとなった。また、冬穀物(秋季に播種して春季に収穫するもの)は、 オオムギが592万3千トン(同6.6%増)、えん麦が141万6千トン(同 9.6%増)、ライコムギが57万8千トン(同3.8%減)の生産を見込んでい る。畜産物価格が好調なことから牧草地への転換もあり、冬穀物の作付面積は小 麦を中心に減少している。 ◇図:飼料作物生産等の推移◇
2001/02年度の輸出量は、前年比4.4%増の465万6千トンと見込 まれている。これは生産量の44.5%を占めるものであり、米国、アルゼンチ ン、EU、中国に次ぐ輸出量となっている。作物別では、飼料穀物の中でも輸出割 合が高く、生産の約7割が輸出に向けられるオオムギが397万7千トンと前年 を4.4%上回っている。ソルガムは52万トンと同3.0%増の見込みとなって いる。
飼料向けとなる穀物の2001/02年度の国内消費量は前年比19.2%増 の529万5千トンと3年ぶりに増加が見込まれている。内訳は、大麦が170 万トン、えん麦が115万8千トン、ソルガムが159万2千トン、ライコムギ が56万4千トン、トウモロコシが28万2千トンとなっている。 なお、飼料向け小麦の消費量は近年増加傾向にあったが、2001/02年度 は、240万トンと見込まれ、前年に比べかなり大きく減少するものとみられる。 ◇図:飼料穀物生産量の内訳◇
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