NZの牛乳・乳製品の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○高水準の生産者乳価により好調な酪農家経営


2000/01年度の酪農家経営は前年度比40〜50%の収益増

 ニュージーランド(NZ)農林省(MAF)が発表した農家経営状況調査報告によ
ると、2000/01年度のNZの酪農家経営は、経常利益が前年度比40〜50
%増と高い利益を上げる結果となった。経営収支においては支出も増加しており、
肥料代、修繕費、機械のメンテナンス代などのほか、干ばつの被害のあった北島
南部と南島では、特に飼料費が増加した。さらに、高い利益を上げたことにより
酪農家の機械の買い換えも進んだ。

 また、この調査によると、2001/02年度の酪農家経営についても、高い
利益を上げるとみている。生乳生産については今年と同水準かもしくは今年以上
の生産を見込んでいる。生産者乳価については過去最高を記録した前年度をわず
かに下回る水準とみられるものの、2001/02年度も2000/01年度と
同様に高い収益を上げるとみている。

地域別酪農家1戸当たりの経常利益の推移

 資料:MAF「Dairy Monitoring Report」
  注:2001/02年度は調査対象農家による予測

調査対象農家の経営規模(2000/01年度)

 資料:MAF「Dairy Monitoring Report」


南島は経営規模、1頭当たりの乳量ともに大

 酪農家経営の地域別経常利益の推移を見ると、南島(カンタベリーとサウスラ
ンド)の経常利益は、北島の2〜3倍となっている。この要因としては、モニタ
ーとなった農家の経営規模が飼養頭数において北島の2倍前後、経営面積におい
ては1.5〜2倍程度であり、酪農家1戸当たりの生乳生産量も南島は北島の約
2.5〜3倍となっていることがある。また、1頭当たりの乳量が南島の方が多
いことも要因のひとつといえる。このように2000/01年度の酪農家経営は、
地域によって経常利益には差があるものの、過去と比較すると全体として好調と
言える。


海外乳製品需要は堅調も、生産面では懸念材料も

 2000/01年度の酪農家経営が好調であった要因としては、生乳生産が順
調な中で海外市場からのNZ産乳製品に対する強い需要があり、生産者乳価が上昇
したことが挙げられる。

 MAFの中長期予測によると、海外市場からの乳製品需要については、アジア経
済の成長によるファーストフードの普及がチーズなどの乳製品需要を強めると見
ている。さらに、乳製品の輸出国であるヨーロッパ向けの輸出拡大も見込んでお
り、今後もNZ産乳製品への強い需要が維持されるとしている。

 2001/02年度に入って、6〜9月までの生乳生産状況は、冷涼な気候に
より牧草の生育状態が悪いため予測されていた生産量には届いていない。さらに、
酪農家の規模拡大による飼養頭数の増加が、牧草不足の状態をより深刻なものに
している。これから搾乳シーズンのピークを迎えるNZでは、天候が生乳生産量に
大きな影響を及ぼすことも考えられることから、海外需要に応えられる生産量の
確保には、今後の天候が重要な要因になると思われる。

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