豪州の牛乳・乳製品の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


2000/01年度のチーズ生産・輸出動向


生産量は前年度とほぼ同水準

 豪州酪農庁(ADC)によると、2000/01年度のチーズの生産量は、前
年度比0.2%増の37万4,261トンと前年度とほぼ同水準となった。種類
別にみると、全体の56.8%を占めるチェダータイプが21万2,499トン
で前年度比1.8%減とわずかに減少したものの、チェダータイプ以外で最も大
きい生産量となっているピザなどに使用されるシュレッドチーズが前年度比15
.1%増の6万8,607トン、カビタイプのチーズが前年度比17.4%増の4,
695トンとなったことなどにより、全体としては前年と同水準を維持した。

◇図:チーズの種類別生産動向◇


国内販売量は増加

 2000/01年度の豪州国内におけるチーズの販売量のうち、豪州産チーズ
が約9割を占め、残る1割はニュージーランド産がほとんどとなっている。20
00/01年度の豪州産チーズの国内販売量は、前年度比3.1%増の10万8,
377トンとやや増加したものの、豪州産以外のチーズは前年度比11.8%の
増加となっており、豪州産チーズを上回る増加率となっている。

 ADCによると、豪州の1人当たりのチーズ消費量は12キログラムで、その半
分以上がチェダータイプであるが、近年の傾向としては、豪州の食生活の多様化
によりチェダータイプ以外のチーズ消費も増えているとしている。また、健康志
向から脂肪を減らしたタイプのチーズ消費が増えており、2000/01年度の
スーパーマーケットにおけるチーズ販売のうち約20%が脂肪を減らしたタイプ
であったとしている。


輸出量はやや減少、輸出額は大幅に増加

 一方、2000/01年度のチーズ輸出量は、前年度比3.7%減の21万4,
664トンと減少した。種類別には、チーズ輸出量のうち44.5%を占めるチ
ェダータイプが9万5,596トンとなり前年度と比較すると10.7%と大き
く減少した。また、量としては少ないながらもフレッシュチーズが前年度比2
6.4%と目立って増加している。

 輸出額については、前年度比26.6%増の9億5,070万豪ドル(1豪ド
ル=71円:約674億9,970万円)と大幅に増加した。輸出量が減少し
たにもかかわらず輸出額が増加したのは、チーズの輸出価格が高値であったこ
とを示している。地域別に見ると、アフリカを除くほとんどの地域で増加する
こととなった。その中でも特に増加率が大きいのは中東で、1億8,670万
豪ドル(約128億8,230万円)と前年度比82.0%の大幅増加となって
いる。

◇図:チーズ輸出額の地域別推移◇

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