◇絵でみる需給動向◇
米農務省(USDA)が今年3月に発表した長期需給予測によると、201 1/12年度(9〜8月)までの米国内における飼料穀物生産は増加傾向で推移 すると予測している。 穀物の種類別に見ると、飼料穀物のほとんどを占めるトウモロコシの生産量 は、2011/12年度には2000/01年度と比べて12.3%増となり、増加傾向で推移 するとみられている。また、ソルガムの作付面積については減少を見込んでい るものの、2002/03年度以降は緩やかな増加傾向に転じるとしている。大麦と オーツ麦の作付面積については、2011/12年度までは大きな変化は見られない と予測している。その他の飼料穀物については、トウモロコシほどの増加率は 示さないものの、わずかながらも増加すると見込んでおり、飼料穀物全体の生 産量は、2011/12年度まで増加傾向で推移すると予測している。
飼料穀物生産の増加に伴い、輸出も大幅に増加するとみている。2011/12年 度の飼料穀物輸出量は、対2000/01年度比で25%の増加が見込まれている。こ れは、過去20年間にわたる増加率よりも大きくなっているが、今後10年間 の間に、米国の飼料穀物輸出に強力な競争相手が出現する可能性もあるとして いる。
米国における飼料穀物の期末在庫量の推移を見ると、2011/12年度まで減少 傾向が続いており、2000/01年度と比べると48.5%の減少となっている。政府 の方針により大きな在庫を抱えていた1980年代には、平均期末在庫は8,500万 トン、90年代には4,100万トンであったが、2011/12年度までの期末在庫量は 大幅に減少するとみられている。 トウモロコシ需給予測 資料:USDA 注1:2001年/02年度は見込み値、2002/03年度以降は予測値 2:年度は9〜8月
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