◇絵でみる需給動向◇
豪州酪農庁(ADC)によると、2000/01年度の乳製品輸出量は、バ ター、脱脂粉乳、チーズにおいて前年度割れするという結果となった。 (バター) バター輸出量は、前年度比19.8%減の5万4,800トンと大きな減少となった。 前年度には18%のシェアがあった東欧が、56.3%減と大きく減少した。これは、 EUでのバター在庫量が増加したためと考えられる。また、シンガポール、香港 への輸出もそれぞれ34.4%、20%と減少している。 ◇図:バターの生産量と輸出量◇ (脱脂粉乳) 脱脂粉乳の輸出量は、前年度比11.3%減の22万5千トンとなった。国際価格 が高値で推移する状況において、前年度を下回ることとなった。豪州の脱脂粉 乳の輸出は、生産量の8〜9割を占めており、国際市場の動向が生産動向自体や 輸出量に大きな影響を与える。00/01年度においても生産量の86%が輸出され ている。前年度と比べると輸出の割合は、9.4ポイント減少している。これは、 脱脂粉乳の輸出は主にアジア向けにされており、前年比10%減の18万9千トン で、輸出量全体の84%を占めている。97/98年度同様アジア地域における景気 低迷の影響によるところが大きいと思われる。 ◇図:脱脂粉乳の生産量と輸出量◇ (チーズ) チーズの輸出量は、前年度比4.7%減の21万5千トンとなった。生産量に対す る輸出量を見てみると、輸出需要が高まり、生産量と比例して増加し、89/90 年度では約30%の割合であったが、00/01年は57%と倍近くに増加している。 輸出量を、地域別に見ると、アジア56%、中東11%、アフリカ4%、北米8%、 欧州17%となり、アジアを除くほとんどの地域で減少することとなった。中で もアフリカは前年度比が50%と大幅に減少している。 ◇図:チーズの生産量と輸出量◇
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