フォンテラ、ネスレ合弁会社設立を発表  ● NZ


南北アメリカ大陸における合弁会社設立に調印

 ニュージーランド(NZ)の組合系乳業メーカーフォンテラは3月25日、
世界的な大手食品メーカーネスレSA(ネスレグループ全体では世界81ヵ国
に479工場を有し、社員数約22万5千人、売上高約5兆2千億円、2000年度)
と南北アメリカ大陸における合弁企業デーリー・パートナーズ・アメリカ(DPA)
の設立合意書に調印した。フォンテラ設立の目的であった国際市場への躍進が
その設立から半年を経た現在、着実に成果となって現れている。

 合併会社の内容は、フォンテラ、ネスレSA双方50:50の資本比率で、約1万人
の社員を擁し、初年度の目標売上高約14億米ドル(約1,806億円:1米ドル=129
円)とされ、行政当局の最終認可手続きを経た後、正式に設立されることとな
る。


両社の資産を活用し、大きな効果を期待

 DPAは、チルドの乳製品と飲料から、加工乳、粉乳と幅広い乳製品を取り
扱うこととなる。しかし、乳児用ミルク、エバミルク、コンデンスミルク、そ
の他チーズやバターは今回の提携条件には含まれていない。

 両社はこの提携により、既存および新規市場での売上の増加、両社の資産を
最大限に活用することによる投下資本の効率的活用、両社の施設、設備の相互
利用による費用効率の向上、製造能力の有効活用や研究開発などで大きな効果
が期待できるとしている。

 DPAは、まず優先的に南アメリカのアルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、
ウルグアイ、ベネズエラにおいて事業展開を行う予定である。すでにネスレは、
南アメリカにおいて半世紀以上の乳製品ビジネスを展開している実績があり、
新会社における早期のマーケット奪取の自信をのぞかせている。


NZ酪農家にとって歴史的な展開

 フォンテラのロードリー会長は、今回の調印に対しニュージーランドの酪農
家にとって歴史的な展開とし、喜びを表わしている。また、年間1千億米ドル
(約12兆9千億円)ともいわれる米国の乳製品市場に世界的な食品会社である
ネスレとの合併により参入する足がかりを築けたのは、昨年、酪農家の支持の
下、フォンテラを設立できたことによるものであるとしている。さらに今後、
この合併がフォンテラの事業推進の原動力となるものとしている。

 DPAの設立と時を同じくして、フォンテラのインドへの事業展開も報道され
ている。昨年10月のフォンテラ設立以来、豪州企業への資本参入、EU圏での事
業提携、アジアそして南北アメリカ大陸とその展開のスピードは目を見張るも
のがある。

 今回の事業提携からは、わずか1万4千人の生産者が支えるNZ酪農産業が、世
界的な大手食品メーカーであるネスレもその存在を認めざるを得ないほどの乳
製品の原料供給者としての地位となっている状況が窺える。フォンテラ設立の
悲願であった国際市場への躍進が今、具体的に現れてきている。

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