米国の鶏肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○低調なブロイラー卸売価格




● ● ● 2月以降前年割れで推移 ● ● ●

 ブロイラー卸売価格(12都市平均丸どり価格)が低迷している。米農務
省(USDA)によると、2002年2月以降前年同月を下回って推移しており、7月は、
前年同月比4.9%安の57.5セント/ポンド(約154円/キログラム:1ドル=121円
)となった。(グラフ:左図参照)

 部位別では、もも肉が4月以降、前年同月を下回って推移しており、7月は前年
同月比21.9%安の35.9セント/ポンド(約96円/キログラム)となった。もも肉
は輸出の中心品目であるが、最近の輸出停滞による影響を受けたためとみられる。


● ● ● 輸出の停滞などにより需要が低迷 ● ● ●

 このように価格が低迷している要因として、最大の輸出市場であるロシア
における輸入が依然として制限されていることが大きい。これまでにも両国政府
による度重なる協議が行われているにもかかわらず、ロシア側がすべての輸出産
品について、新たなる衛生証明書の発行を求めてくるなど、長引く事態に米国側
もしびれを切らしはじめているとも伝えられる。米国の一部の州での鳥インフル
エンザ発生による主要な輸出国における輸入規制などもあり、1〜5月の輸出量は、
前年同期比21.7%減の86万5千トンとなった。国別で見ると、ロシア向けは前年同
期比30.5%減の27万1千トン、香港向けが同30.1%減の14万2千トン、日本向けが
同55.2%減の1万7千トンとなった中、メキシコ向けのみが、前年同期を20.2%上
回る7万7千トンとなった。この結果、輸出向けの鶏肉が国内市場に出回り供給増
となったとみられる。

 さらに生産量も2002年に入り、おおむね前年同月を上回っている。こうしたこ
とから、冷凍鶏肉の在庫水準は、2001年1月以降好調な輸出により、前年同月に比
べ20%程度低い水準で推移してきたが、2002年2月以降は、逆に前年同月水準を20
%程度上回って推移している。6月末現在の冷凍鶏肉在庫は前年同月比23.9%増の
38万8千トンとなり、在庫の積み増しが進んでいる。

◇図:冷凍鶏肉在庫の推移◇


● ● ● 価格は2002年平均でも前年割れの見込み ● ● ●

 USDAによると、2002年平均のブロイラー卸売価格は、前年比1.9%〜5.2%安の
56〜58セント/ポンド(約149円〜155円/キログラム)と見込まれている。今後
の生産量の伸びや、ロシアや香港への輸出量がどこまで回復するかにより、価格
の回復が左右されるものと見られる。



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