EUの豚肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○需要の低迷により下落する豚肉価格


● ● ● 2001年11月以降、前年同月を下回って推移 ● ● ●

 イギリス食肉家畜委員会(MLC)によると、EUにおける7月の豚肉卸売価格は、
前年同月比15.4%安の100キログラム当たり142.5ユーロ(約1万7,200円:1ユー
ロ=120円、枝肉重量ベース)であった。EUの豚肉価格は、牛海綿状脳症(BSE)
問題の再燃により牛肉から豚肉へ需要がシフトしたことなどから値上がりし、20
01年3月にピークとなった。それ以降下落したため、2001年の平均では前年比18.
8%高となった。しかし、2001年11月以降、豚肉卸売価格は前年同月を下回って推
移している。

 一方、フランス食肉ボード(OFIVAL)によると、EUにおける2002年1〜5月の平
均肉豚価格は前年同月比22.3%安の100キログラム当たり139.0ユーロ(約1万6,6
80円、枝肉重量ベース、Eクラス)となった。これは、豚肉価格が上昇する前の9
9年と比較してもわずかに下回っている。特に、主要な豚肉生産国であるドイツや
スペイン、フランスなどでは、25%前後の大幅な下落となった。

◇図:EUの豚肉卸売価格の推移◇


● ● ● 需要の減退と生産の増加が要因 ● ● ●

 豚肉卸売価格の下落要因としては、牛肉の代替需要が弱まっている一方で、豚
肉の生産が好調で、需給が緩和したことが挙げられる。OFIVALによると、2002年
のEUにおける第1四半期の生産量は、前年比2.5%増の447万トン(枝肉重量ベース
)となっており、4〜5月は大きく前年同月を上回ったとしている。なお、在庫量
も高い水準である。

 また、EUの域外輸出の約2割を占める日本市場における関税の緊急措置が8月か
ら発動されたことにより、今後の輸出量が減少する可能性も出てきたことから、
さらにEUの豚肉需要が弱まる可能性もある。

EUの豚肉価格(クラスE)
                              (単位:ユーロ/100kg、%)




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