◇絵でみる需給動向◇
米農務省(USDA)によると、2003年5月のブロイラー生産量(可食処理ベー ス・骨付き)は、前年同月比0.6%減の130万7千トンとなった。4〜5月の処理 羽数は前年同期比で3%程度減少したが同期の、1羽当たりの平均と畜重量が同約 1.2%増加したことから、生産量は4月は前年同月比1.5%減、5月は同0.6%減と わずかな減少となっている。 また、5月の生体の生産者販売価格は前年同月比3.1%高のポンド当たり33セ ント(キログラム当たり85円、1ドル=118円)となり今年2月以降、前年同月 を上回り推移している。 ◇図:生産者販売価格の推移◇
ブロイラーの卸売価格(12都市平均丸どり価格)は、2002年12月から前年同 月を上回って推移しており、2003年5月は前年同月比4.5%高のポンド当たり59 セント(同153円)となった。部位別に見ると、需要の大きいむね肉(ボンレス、 北東部)は同8.8%高の159セント(約413円)となり、国内需要の堅調さが伺 える。また、主要な輸出品目であるもも肉(ホール、北東部)は引き続き前年同 月を下回る水準で推移しており、5月の卸売価格は、同7.4%安のポンド当たり33 セント(同85円)となった。主要輸出相手国であるロシア(2002年の鶏肉輸出 量の約3割を占める)との衛生条件問題の影響による輸出の減少(2002年前年比 33.9%減)や2002年1月ペンシルベニア州で確認され今年に入ってからも散見 されている鳥インフルエンザの発生による日本の輸入禁止措置などによる輸出の 不調を反映する結果となった。 (左図参照)
一方、冷凍鶏肉の在庫量は、2月以降前年同月を下回って推移しており、5月は 前年同月比13.9%減の32万6千トンとなった。 USDAでは、昨年末ごろから牛肉の小売価格の上昇に伴って、鶏肉の国内消費 が活発化し、牛肉から鶏肉への消費が移行したとしている。 ◇図:冷凍鶏肉在庫の推移◇
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