◇絵でみる需給動向◇
USDA(米国農務省)によると、2003年の第1四半期のと畜頭数は前年同 期比1%減少、このうち、去勢牛と未経産牛のと畜頭数も同じく前年同期 から減少していた。2002年のと畜頭数の増加に伴う米国における部分肉 価格(カットアウトバリュー:各部分肉の卸売価格を1頭分の枝肉数がに 再構成した卸売指標価格)は低水準で推移したが2002年秋からと畜頭減少 に転じたことに伴って上昇し、3月は前年同月比4.8%高の126.4セント/ ポンドとなっている。
米国農務省は、2003年の食肉の国際貿易見通しを公表した。これによ ると、世界の牛肉の貿易量は、世界的な需要の増加や疾病に対する懸念 が払しょくされたことなどにより、2002年を4%上回る660万トンと見込 んでいる。2003年は干ばつの緩和に伴って繁殖雌牛の保留が増加し、雌 牛のと畜が減少するとみられることから、米国の生産量は3.5%減の1,2 00万トンとし、輸出量は国内生産の減少に伴う価格の上昇が懸念される としつつも、国内消費が減少することから116万トンに増加するとしてい る。
2002年の韓国向け輸出量は、韓国の輸入自由化以降、BSE問題によって 日本の消費量および輸入量が減少したことから、新たな輸出先として市 場開拓が進み、前年比72.8%増の27万トンとなった。米国は、豪州(フル セット輸出)と異なり単一部位の大量輸出が可能なことから、韓国で消費 の中心であるバラ系部位を中心に堅調な需要を示している。 資料:ERS/USDA「Livestock, Dairy and Poultry Situation and Outlook」 注:枝肉ベース
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