◇絵でみる需給動向◇
米農務省(USDA)によると、2002年の米国ブロイラー輸出は、前年 比86.4%減の217万7千トンとなった。総輸出量の半数を占めるロシア 向け輸出が、前年比66%減の69万トン、日本向け輸出が同51.4%減の 5万5千トンと大きく減少したことが影響している。
ブロイラーの生産量は、2002年12月から2003年2月の間は、それぞれ 前年同月比1.4%減の124万6千トン、同2.2%減の109万8千トン、同1.7 %減の115万7千トンと3カ月連続の減少となっており、1.2%の減少と なった。2003年の推計では、146万トンと2002年を下回る見込みとなっ ている。
2002年の輸出量が前年を下回った要因は、最大の輸出相手国であるロ シアが輸入鶏肉に新衛生基準を適用し両国間の事務的な合意に時間を要 したことや米国各地で発生している鳥インフルエンザやニューカッスル 病などの家きんの伝染病により、輸出相手先が断続的に、輸入を全面的 にまたは一部規制したことによる。今後、鶏肉産業界にとって国内外を 問わず疾病管理の重要性が問われることとなる。
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