EUの牛乳・乳製品の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○好調な需要に支えられ増加するチーズ生産


● ● ● 外食、加工向けの需要増で増加したEUのチーズ生産 ● ● ●

 ドイツ市場価格情報センター(ZMP)によると、EUにおけるチーズの生産
量は、2002年は前年比1.0%増の724万3千トン(速報値)となった。この背
景としては、チェダー、ゴーダ、エダムおよびエメンタールについては、外
食やファーストフード向けの、モツァレラについては、ピザレストランなど
の外食向けや、加工向けの需要の増加が挙げられている。国別には、チーズ
の生産量および消費量が多いドイツ、フランス、イタリアなどで消費量が増
加している。


EUのチーズ需給動向

資料:ZMP

● ● ● 増加を続ける1人当たり消費量 ● ● ●

 チーズの消費量について、最近のデータを見ると、2001年のEUの1人1年
当たりの消費量は、前年比3.3%増の18.8キログラムとなった。96年以降を
見ると前年比で1.8%、2.3%、2.3%、1.7%と増加してきている。ZMPは、
このまま増加し、2008年には20キログラムを超えると見ている。

 2001年の1人当たり消費量を国別に見ると、EUすべての国において前年を
上回っている。フランス、ギリシャ、ドイツ、イタリアでは、年間20キロ
グラムを超えており、主にフレッシュタイプ、ソフトタイプのチーズが好
まれていると説明している。それに対して、消費量の少ないイギリス、ア
イルランド、ポルトガル、スペインなどでは、ハード、セミハードタイプ
のチーズが好まれる傾向にあると説明している。


チーズの1人1年当たり消費量の推移

資料:ZMP

● ● ● 2003年の生産量は0.9%増の予測 ● ● ●

 また、ZMPの、2003年のチーズの需給予測によると、生産量は、前年比
0.9%増の730万500トン、輸入量、輸出量についても前年から増加すると
予測している。


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