米国の豚肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○2003年第1四半期の豚飼養動向


● ● ● 総飼養頭数は2期連続で減少 ● ● ●

 米農務省(USDA)が四半期ごとに発表する豚の飼養動向調査によると、
2003年第1四半期(3月1日現在)の豚の総飼養頭数は、前年同期(5,924万
8千頭)に比べ、1.9%減の5,810万7千頭となった。2002年第4四半期から2
期続けての減少となり、前回調査に引き続き6千万頭を下回る水準となった。

 主要5州について見ると干ばつの影響による飼料穀物収穫量の減少がなか
ったミネソタ州では、前回調査時より増加したが、他の主要4州でいずれも
減少した。

 区分別の飼養動向を見ると、繁殖豚(雄を含む。)が、前年同期比4.4%
減の595万6千頭となった。昨年3月調査から4期連続の減少となる。肥育豚は
同1.9%減少の5,215万1千頭となり、昨年12月調査から2回連続の減少となっ
た。肥育豚について体重階層別に見ると、60ポンド(約27キログラム)以上
は前年同期比1.4%減となり、60ポンド未満は同1.9%減となり、繁殖豚、肥
育豚ともに減少局面に入ったことが言える。


豚の飼養動向(2003年3月1日現在)

資料	:NASS/USDA「Hogs and Pigs」
注1	:肥育用、繁殖用ともに雌雄の計
 2	:前年比は02年3月1日現在のデータとの比較、前回比は02年12月1日現在
   のデータとの比較







● ● ● と畜頭数も前年を上回り推移 ● ● ●

 と畜頭数は1月から3月にかけてそれぞれ、前年同月比1.5%増の878万8千頭、
2.4%増の768万頭、2.1%増の815万頭となった。と畜頭数は2001年10月以降、
前年を上回り推移しているが、最近では前年からの減少率は縮小傾向にある。
2002年においては干ばつによる飼料価格の上昇や肥育豚価格の低迷などから
繁殖豚のと畜が増加し、繁殖豚、肥育豚の飼養頭数が減少してきている。こう
したところから、と畜頭数は、今後前年を下回ることも予想される。







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