EU統計局によると、ギリシャ、ポルトガルを除くEU13カ国の2003年6月期(国によっては5月期)の牛の総飼養頭数は、.
EU最大の牛肉生産国であるフランスやそれに次ぐドイツなどで減少したことから、前年同期比1.7%減の7,885万6千頭となった。
EUの牛の飼養頭数は、96年以降減少傾向で推移している。 区分別に見ると、肉用経産牛および乳用経産牛頭数は、フランスやドイツなどで減少したことから、それぞれ1.0%減の1,123万2千頭、. 3.1%減の1,820万5千頭となった。また、繁殖用雌牛頭数も、1.8%減の1,253万3千頭となった。1歳未満の子牛も減少している。
● ● ● フランス2.1%減、ドイツ2.7%減 ● ● ●国別に見ると、イギリス、スペインを除いて減少している。フランスは前年同期比2.1%減の2,005万頭、 ドイツは2.7%減の1,361万2千頭と前年に引き続き減少した。両国は、すべての区分で減少している。また、 最も減少率が大きかったのはイタリアで5.3%減の686万頭となった。一方、イギリスは、前年同期比1.1%増の1,045万9千頭となった。 しかし、乳用経産牛および繁殖用雌牛頭数は、減少している。スペインは、乳用経産牛頭数は減少しているが、 肉用経産牛頭数および繁殖用雌牛頭数は増加している。なお、今回併せて発表された2004年5月にEUに加盟予定の中東欧5カ国(ポーランド、チェコ、ハンガリー、スロベニア、スロバキア) を合わせた牛の総飼養頭数は、前年同期比1.6%減の8,636万2千頭となった。国別では、スロベニアを除き各国で減少している。 ● ● ● 牛肉生産量は2004年も減少の見込み ● ● ●EU統計局によると、2003年上半期の牛肉生産量(枝肉ベース)は、このように牛の飼養頭数が減少していることもあり、 ドイツやデンマークなどで減少したことから、前年同期比2.0%減となったことが報告されている。一方、EUの牛肉消費は回復傾向であるが、 その不足分はブラジルやアルゼンチンなどからの輸入によって補われている。上半期の輸入量は前年同期比8.7%増となったことが伝えられている。 なお、上半期の輸出は2003年4月にEU最大の輸出先であるロシアが関税割当制度を導入したこともあって、大幅に減少したとしている。2003年のEU15カ国の牛肉生産量は、前年比2.4%減の727万7千トンと予測されている。また、 2004年の生産量もフランスやドイツなどで生産が引き続き減少するとみられていることから、1.0%減の719万9千トンと見込まれている。 なお、EU統計局は、2003年以降、EUは牛肉の純輸入国になると予測している。 |
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