米国の食肉コンサルタントである「Cattle Buyers Weekly(CBW社)」は、
1日当たりのと畜処理能力に基づく2002年の米国における食肉パッカーのランキング発表を行った。
この調査は88年から毎年実施されており、今回公表されたCBW社の調査(一部推計を含む)によると、上位企業の順位は、
ほぼ前年と同様であったものの、上位30社では1日当たり処理能力の合計が前年対比2.6%増の13万5,330頭となった。
1日当たりの処理能力上位10社(2002)
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資料:「Cattle Buyers Weekly」 |
● ● ● 上位5社のと畜処理能力は前年比0.5%増 ● ● ●
上位30社合計の工場数は、前年と変わらず58であったものの、1日当たりのと畜処理能力は上位5社では、前年比0.5%増の10万3,150頭となった。
上位3社で見てみると前年比0.5%増8万5,150頭となり他の27社が前年比6.2%増となっているにもかかわらず、伸び悩んでいる。
● ● ● 寡占化傾向が進む ● ● ●
パッカー上位3社の牛のと畜頭数割合は、62.9%と前年に比べ0.2ポイント減少し、CWB社が88年の同調査開始以来の低い割合となった。
これにナショナル・ビーフ・パッキングとスミスフィールドの2社を加えた上位5社では、全体の77.4%となり前年比1.9ポイント上昇した。
このうち、全と畜頭数の8割以上を占める去勢牛および未経産牛について見ると、上位3社では前年を0.6ポイント下回る73.2%と、
また、上位5社では、0.4ポイント上回る89.1%となった。
2001年4位のファームランド社を買収したナショナル・ビーフ・パッキング社の4位への進出が目を引く結果となった。
大規模パッカーの買収、合併による寡占化傾向はさらに進展しているものと見られる。
牛と畜頭数割合の推移
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資料:「Cattle Buyers Weekly」 |
● ● ● フィードロットの収容能力は昨年とほぼ同じ ● ● ●
CWB社は同時に2003年の肥育牛最大収容能力における上位30社を発表した。それによると、
フィードロット上位30社の合計収容能力は543万2千頭と昨年の542万8千頭とほぼ同じであった。
上位10社の顔ぶれは変わらなかったものの、カンサス州のフィードロットを買収したカクタス・フィーダース社が6万頭、
コンチビーフ社が1万頭、キャプロック・インダストリアル社が3千頭、アズテック・キャトル社が1万5千頭、
アグリ・ビーフ社が5千頭とそれぞれ昨年の収容能力を増加させたのに対し、JR・シンプロット社が4万頭、
フォーステーツ・フィードヤーズ社が6万頭収容能力を減少させたことにより順位が入れ替わった。
これにより上位10社の合計収容能力は前年比0.2%減の300万500頭となった。
フィードロット最大収容能力上位10社(2003年)
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資料:「Cattle Buyers Weekly」 |
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