利益の多いヒルトン枠配分をパッカーは熱望 アルゼンチン農牧水産食糧庁(SAGPyA)は11月6日付け決議第465/2003号により、2003年7月1日〜2004年6月30日までのヒルトン枠の配分を食肉パッカーに行った。すでに対象期間当初から4カ月が経過している。 ヒルトン枠配分に裁判所命令が絡む SAGPyAは配分に当たり、第1に配分方法を定めた現行の決議第914/2001号を順守したと説明している。配分は (1)過去の輸出実績 (2)アルゼンチン農畜産品衛生事業団(SENASA)により新たに認可されたパッカーへの配分−を重視し、行われている(詳細は本紙通巻第514号を参照)。 配分の遅れは司法措置に従ったためと説明 SAGPyAは、「最近数カ月間に下された予備的差し止め命令に従うとともに、現在の訴訟本数を減らす目的で裁判案件等を、当庁の市場担当の技術チームおよび法律顧問グループが経済省の法務担当者と共同で検討してきた。数々の司法命令等に対する詳細な分析・処理に多くの時間を要したため、ヒルトン枠配分に至るまでに不可避の遅延が発生した。現在、SAGPyAに予備的差し止め命令を求めたパッカーは27社で、合計14,325トンとなる。ちなみに昨年の司法措置に基づく配分は5,000トンであった」とコメントし、配分決定の遅れは、司法措置等に従ったためだとしている。 SAGPyA長官、配分方法は来年度改正と表明 また、SENASAにより実施された施設の再検査の結果、6月12日時点に比べ追加的にパッカー施設が認可されたが、これらはまだEUから正式に許可が下りていないため、許可が下りるまでSAGPyAが事前に枠を配分し保留することを決議第465/2003号で併せて決定した。しかし、決議第914/2001号には「EUへの輸出が許可されているパッカーを対象に配分する」と規定されているため、保留分をめぐり新たな問題も生じる可能性がある。
|
元のページに戻る