消費傾向が久々に増加に反転
デイリー・オーストラリア(DA)が5月18日に発表した最新の数字によると、豪州の飲用乳消費量は、2003/04年度の7月から3月までの9ヵ月間の累計で前年同期比2.2%増の147万キロリットルとなった。
DAでは、この増加傾向が6月末まで完全に継続した場合、2003/04年度はト−タルの消費量で196万キロリットル台、1人当たりの消費量で97.9リットルと予想している。
牛乳消費量の推移
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資料:DA
注:年度は7〜6月 |
また、DAでは、今年度の増加は最近10年における1人当たりの消費量の初めての増加とともに、2000年からの全体的な飲用乳消費量の落ち込みに対するはっきりとした反転を示しており、近年の飲用乳の消費傾向を覆すものと分析している。
普通牛乳は減も低脂肪乳などが増加をけん引
3月までの9ヵ月間の消費量は全州で増加した。製品別には最大の製品シェアを占める「普通牛乳」が前年同期比1.1%の減少を示したのを除いて、他の製品はすべて増加している。
「普通牛乳」に次ぐシェアを持つ「低脂肪乳」は、脂肪率1〜2%の"Reduced Fat"、同1%未満の"Low
Fat"ともそれぞれ前年同期比5.3%、8.4%の増加を示しており、近年の健康志向が引き続き反映した形となっている。風味を付けたフレーバー乳も4.3%増加しており、製品シェアに占める割合は非常に少ないが特殊な仕様の製品(乳糖フリーやカプチーノ用に泡立てられたものなど)が49.4%も増加したのが目立つ。
消費拡大活動の成果と
DAは、この消費の増加傾向が小売価格の低下によってもたらされたものではなく、牛乳・乳製品の持つ健康面での有益性に焦点を合わせた"Dairy.
The food of life"キャンペーンによるものであることを次の点から強調している。
(1) 消費者とその健康アドバイザーはキャンペーン以前よりも牛乳に関する知識が深まっている。
(2) 医者や栄養士など医療専門家はDAと保健機関からの情報を評価の上、牛乳・乳製品を健康に良い食事の重要な構成要素として推薦している。
加えて、消費者が自身と子供たちにとって「牛乳は単に10種類の不可欠な栄養素を含むだけではなく、健康な骨と歯を作り、維持するのに役立つ」健康に良い飲み物であることを認識するとともに、飲用乳消費の増加は、公衆衛生の観点からも素晴らしいニュースであるとしている。
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