2004年6月は鶏肉価格が高騰


◇絵でみる需給動向◇


●●●生産者販売価格は高騰 ●●●

 米国農務省(USDA)によると、2004年6月の生体の生産者販売価格は前年同月比44.4%高の1ポンド当たり52セント(キログラム当たり130円、1ドル=113円)となり2003年2月以降、17カ月間連続で前年同月を上回って推移しており、価格は今年に入りさらに高騰している。

●●●卸売価格も高騰●●●

 ブロイラーの卸売価格(12都市平均丸どり価格)は、2003年1月から前年同月を上回って推移しており、2004年6月は前年同月比33.2%高のポンド当たり82セント(同204円)となった。部位別に見ると、国内で需要の大きいむね肉(ボンレス、北東部)は同53.4%高の252セント(同628円)となり、国内需要の堅調さが伺える。また、主要な輸出品目であるもも肉(ホール、北東部)は2003年7月から前年同月を上回る水準で推移しており、2004年6月の卸売価格は、同43.5%高のポンド当たり50.2セント(同125円)となった。

 2003年6月のブロイラー生産量(可食処理ベース・骨付き)は、2003年11月から前年同月を上回って推移し8.1%増の133万8千トンとなり、生産量は増加している。さらに、米国における家きん疾病(ニューカッスル病、低病原性鳥インフルエンザ)の発生により輸入国の輸入停止措置などによる輸出の不調があるが、それらの要因よりも牛肉、豚肉価格が依然高値で推移していることから、代替需要としての鶏肉の価格も高騰が続いているものと考えられる(左図「ブロイラー卸売価格」参照)。

●●●2004年上半期の在庫量は減少●●●

 USDAによると2004年の卸売価格は第3四半期(7〜9月)の生産量が前年同期比3.3%増加すると見込まれるため、7月以降その値上率は鈍化するとされている。

 一方、冷凍鶏肉の在庫量は、好調な需要を反映して2004年上半期(1〜6月)の在庫量は前年同期(186万4千トン)比8.7%減の170万11千トンとなった。


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