各地で鳥インフルエンザ再発 7月上旬以降、中国、タイ、ベトナムと相次いで鳥インフルエンザが再発生したと報告されている。タイ農業協同組合省畜産開発局(DLD)は、国内での発生状況を国際獣疫事務局(OIE)に以下のように報告した。 野生鳥類の戦略的とう汰を示唆 同国タクシン首相はこのような状況の中で、一部学識経験者から、コウノトリなどの渡り鳥によって中国南部からウイルスが伝播されている可能性が示されていることを受け、7月9日、これら野生鳥類を含め、国内に存する鳥類全般について鳥インフルエンザ予防対策としての戦略的とう汰の可能性を示唆した。 ワクチン使用の要望高まる 鳥インフルエンザの再発を受けて7月9日、EUはタイ産鶏肉の輸入停止を12月中旬まで延長するとした。このように主要輸入国の輸入停止措置の長期化が避けられない中で、同国では既に大手鶏肉生産業者を中心に加熱調製品への生産転換を進め経営リスクの低減を図る動きもでている。 北部ラオス国境各県で防疫体制強化 一方、鳥インフルエンザが再び全国的にまん延する危険性が高まっていることから、DLDは先月末から、ノンカイ県やムクダハン県などの東北部ラオス国境各県で、家きんおよびその製品の輸出入について24時間態勢のチェックポイントを設け防疫体制の強化を図っている。 ◎ベトナムでも鳥インフルエンザ再発 なお、ベトナム農業・農村開発省家畜衛生局がOIEに報告した鳥インフルエンザ(ホーチミン市地方獣医センターにおいて血清亜型H5まで同定)の再発生状況は、7月1日報告の南部ホーチミン市近郊バクリエウ県および同10日報告の南部ティエンザン県で、死亡羽数は合計約1千羽、とう汰羽数は約7,700羽とされた。同国ではこのほかにもホーチミン市周辺を中心とした南部メコンデルタ地域で疑い例が増加しつつあるとされている。 |
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