2005年上半期の牛肉輸出入量


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 輸出量はBSE発生後最高に ● ● ●

 米国農務省(USDA)によると、米国の2005年第2四半期(4〜6月)の牛肉輸出量(枝肉重量)は前年同期比57.2%増の8万6千トンと、2003年12月のBSE発生後最高水準に達した。輸出先別に見ると、シェア6割を占めるメキシコが同35.3%増の5万6千トン、第2位のカナダが同60.8%増の8千トンとなっている。しかし、BSE発生以前の2003年第2四半期と比較すると72.2%減となっており、各国の米国産牛肉輸入停止措置による影響は依然続いている。また、2005年上半期(1〜6月)でみると、前年同期比で105.5%増、前々年同期比74.8%減の14万4千トンとなっている。

 USDAによると、2005年4月に輸入停止措置を解除した台湾は当初輸出が好調に推移していた。解除後の5〜6月の2カ月間で、台湾はメキシコに次ぐ輸出相手国2位に躍り出ている。しかし、米国で2度目のBSE発生したことから、台湾は6月25日再び米国産牛肉の輸入を停止した。USDA動植物検査局(APHIS)によれば、2005年9月21日現在、米国産牛肉などに対する輸入停止措置を講じている国は56カ国に達しているとしている。


● ● ● 輸入量は過去最高水準に ● ● ●

 米国の牛肉輸入は引き続き好調に推移している。USDAによれば、米国の2005年第2四半期(4〜6月)の牛肉輸入量(枝肉重量)は前年同期比14.7%増の48万3千トンと過去最高を記録した。輸入国別に見ると、カナダが同23.2%増の15万4千トン、豪州が同13.9%増の13万トンと大幅に増加する一方、ニュージーランドが同4.5%減の8万8千トンとなった。USDAによれば、輸入元第1位のカナダは過去最高を記録した2002年を上回るペースで推移しており、年度後半も好調が期待される。また、2005年第1四半期に80年代以来の低水準となった豪州も、第2四半期に回復し前年同期を上回った。

過去10年における牛肉輸出量の推移

資料:USDA

 

過去10年における牛肉輸入量の推移

資料:USDA


元のページに戻る