● ● ● 生産量は堅調に増加 ● ● ●タイ農業経済局発表によると、ブロイラー生産量(出荷羽数)は昨年11月の4千3百万羽を底に、その後は堅調な増加を続けており、同じく加工品生産量(製品重量)も同様に昨年11月に4万9千トンを記録した後は増加を続けている。一方、ブロイラー加工輸出協会発表による加工品輸出の推移を見ると2004年2月以降の加工品輸出は全て加熱調製品となっており、月ごとにばらつきが見られるものの増加傾向で推移している。 生産量及び輸出量(鶏肉加工品) ● ● ● ひなふ化羽数は横ばい● ● ●一方、農業経済局発表によるひなふ化羽数についても昨年12月以降増加を続け、今年3月以降は6千万羽台で安定的に推移している。商務省国内取引局の資料によると、同様に12月以降上昇し続けていた初生ひな価格は5月に、2003年7月以来最高値である13.2バーツ(37円:1バーツ=2.8円)を記録した後、6月には12.3バーツ(34円)に下落している。 ひなのふ化羽数と価格の推移 ● ● ● ひなふ化羽数は横ばい ● ● ●農業経済局発表による6月のGPおよびPSの種鶏輸入羽数は、ともに減少してそれぞれ1万8千羽、11万5千羽となった。なおGP鶏の輸入は昨年8月以降増加傾向で推移していた一方、PS鶏の輸入は月ごとの変動はあるものの今年1月以降は11万羽を上回る数量で推移している。 種鶏輸入羽数(GP, PS) ● ● ● コスト増により小規模養鶏の離農進む ● ● ●OIE(国際獣疫事務局)が示すコンパートメントの概念を適用しようと、タイではEUなどの輸入国に助言を求めている。EUは大規模インテグレーション経営によるコンパートメントの確定に際し解決すべき課題は少ないが、問題は周辺に存在する小規模養鶏の防疫コントロールであるとしている。タイ農業経済局は今年4月以降、各国と進行中の経済連携協定交渉に際し生産費を公表することは交渉を進める上で利益にならないとしてこれらの数値の公表を差し止めている。しかし、例えば同国北部チェンマイ大学によると、チェンマイ県やランプン県など北部各県の養鶏農場数はAI発生以降減少が続いており、諸経費の増加やAI対策などによって競争力の弱い中小経営に打撃が広がっているとし、AI発生を契機に今後生産構造が大きく変化することが予測されるとしている。 |
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