● ● ● 豚肉輸出量は過去最高 ● ● ●
2005年上半期の米国豚肉輸出量は過去最高の水準に達した。米国農務省(USDA)によると、2005年上半期(1〜6月)の豚肉輸出量は前年同期比で24.2%増の60万3千トンと大幅な伸びとなった。仕向け先別では、日本が同15.1%増の25万トン、メキシコが同0.8%減の11万3千トン、カナダが同33.1%増の6万6千トンとなった。シェアの小さい韓国、中国、ロシアも前年同期の2倍以上の数量を増やしており、韓国が同164.8%増の4万2千トン、中国が同99.1%増の2万7千トン、ロシアが124.2%増の2万1千トンとなった。
過去15年間における豚肉輸出量の推移
資料:USDA
● ● ● 主要3カ国向け輸出シェアが低下 ● ● ●
一方、仕向け先をシェア別に見ると、日本は前年から3.3ポイント下落の41.4%、メキシコは同4.7ポイント下落の18.7%となる。USDAによると、豚肉輸出の7〜8割を占める主要3カ国(日本、メキシコ、カナダ)向けも年々増加傾向にあるが、近年韓国、中国、ロシア向けの輸出の増加が目覚しいことから、主要3カ国のシェアは相対的に低下しているとしている。
2005年の豚肉輸入予測についてUSDAは、年内はロシアおよびアジアにおける鳥インフルエンザの影響が続くことから、豚肉への需要のシフトが引き続くとしている。
2000年上半期輸出相手国シェア
資料:USDA
● ● ● 豚肉輸入量は引き続き減少傾向 ● ● ●
USDAによると、2005年上半期(1〜6月)の豚肉輸入量は前年同期比で9.3%減の22万2千トンとなった。米国における豚肉輸入は2003年以来年々減少傾向にある。その要因として、USDAは近年の米ドル安の影響で外国産豚肉製品の価格が上昇していることにあるとしている。輸入相手国別に見ると、カナダが同7.2%減の18万トン、デンマークが同31.7%減の2万4千トンとなった。
2005年の豚肉輸入予測についてUSDAは、前年と比べて11%減少すると見込んでいる。
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