2005年のバター、チーズ市場は活況に満ちる


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 生乳生産の拡大でバター、チーズ生産が増加 ● ● ●

 米国農務省(USDA)によれば、1〜11月の乳製品生産量は、脱脂粉乳が前年同期比17.1%減の49万4千トンと減少したものの、バターは同7.0%増の54万9千トン、チーズは同2.7%増の377万4千トンと需要の根強い製品が増加した。乳製品生産の拡大は今年夏にかけて飛躍的に伸びている生乳生産に後押しされていることが要因となっている。過去2年間の高い収益を背景に、農家の乳牛保留意欲が高まっており、生乳生産量は2005年3月以降前年を3〜5%上回る勢いで増加が続いている。


● ● ● 乳製品在庫は軒並み減少 ● ● ●

 USDAによれば、1〜11月の乳製品在庫量は、バターが前年同期比11.7%減の65万9千トン、チーズが同2.3%減の382万5千トン、脱脂粉乳が同17.1%減の49万4千トンと軒並み減少となった。11月現在の在庫水準についてUSDAは、拡大する生乳供給を考慮すると適正といえる水準にあるとしている。


● ● ● バターの商業利用は0.5%増、チーズは2.4%増 ● ● ●

 USDAによれば、1〜10月の乳製品の商業利用は、バターが前年同期比0.5%増の48万7千トン、チーズが同2.4%増の356万7千トン、脱脂粉乳が同0.3%減の49万2千トンとなった。

 2005年のバターの需給動向をみると、価格の変動が激しかった前年と比べて市場は比較的安定しており、製品の荷動きは堅調に推移したとしている。チーズの動向もレストラン向けの販売が好調であったことから売り上げが伸びたとされている。

 2006年の乳製品需要見通しについて、USDAは米国内における好調な経済と堅調なレストラン向け販売を背景に、今後とも手堅く推移するであろうと予測している。

図1 バター販売量と卸売価格の推移

資料:USDA

図2 チーズ販売量と卸売価格の推移

資料:USDA


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