卸売価格は前年同月比、前月比ともに下回る


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 卸売価格は前年同月比、前月比ともに下回る ● ● ●

 タイ農業・協同組合省によると、ブロイラーの2月の生産量は前年同月比45%増の7千5百万羽となった。先月より約3百万羽減少したものの、昨年6月以降7千万羽台の生産量が続いている。

 ひなふ化羽数も同44%増の7千8百万羽となり、2005年3月以降、前年同月を上回る水準で推移している。

 一方、卸売価格(生体)については、同5%減のキログラム当たり28.8バーツとなり、34.0バーツだった前月を16%下回った。

図1 卸売価格と生産量

資料:生産量は農業経済局、卸売価格は商務省国内取引局


● ● ● 種鶏(ペアレントストック)輸入量は大きく減少 ● ● ●

 タイ農業・協同組合省農業経済局が取りまとめた2月の種鶏輸入量は、グランドペアレントストック(GP)が前年同月比80%増の約5万7千羽となり大幅に増加したが、ペアレントストック(PS)は同62%減の約7万1千羽となり大幅に減少した。
また、GPとPSの合計は、同42%減の12万8千羽となり、大幅な減少となった。

 

● ● ● 鶏肉調製品の輸出量は増加● ● ●

 2月の鶏肉調製品の輸出品の輸出量は、前年同月比28%増の約2万トンとなった。
 主な輸出国別でみると、日本は同11%増の約8千トン、オランダは同17%増の約2千トン、ドイツは同83%増の約1千トンと大幅に増加した。
 

   図2 鶏肉調製品輸出量(2006年1〜2月合計)

資料:タイ大蔵省


● ● ● 家きん飼育にコンパートメントシステムの導入を計画 ● ● ●

 タイ農業・協同組合省畜産開発局(DLD)は、国内における家きんに対する感染症予防を強化するため、家きん飼育業者向けのコンパートメントシステムの導入を計画している。

 本システムは、家きんの飼育場所を他の動物から明確に区分するなど、家きんの移出入管理、農場内の衛生管理などに重点を置いたものとなっている。DLDは、鳥インフルエンザ(AI)対策マニュアルを作成の上、関係業者への通知を行うとしている。

 また、DLDはAI感染防止を進めるため、5月より過去のAI発生個所を中心に殺菌剤の散布を実施している。

 これらのAI感染防止対策を進めることにより、タイ政府はタイ産家きん肉の安全性を強調し、貿易相手国への輸出促進につなげたい意向である。


元のページに戻る