● ● ● ブロイラー生産額は前年度比2.2％増 ● ● ●

　米国農務省（ＵＳＤＡ）が４月に発表した「Poultry Production and Value 2005」によると、2005年度（2004年12月〜2005年11月）のブロイラーの生産羽数は、前年度比1.5％増の88億７千万羽で、ブロイラーの生産量（生体重量ベース）は平均生体重の増加などから同4.6％増の21.7百万トンとなった。１羽当たりの販売単価は生産量の増加などから同2.3％減の100ポンド当たり43.6ドル（キログラム当たり約111円：１ドル＝115円）と下落に転じたが、ブロイラーの生産額は同2.2％増の209億194万ドル（２兆4,037億円）と堅調な伸びとなった。

ブロイラー生産量と生産額の推移

資料：ＵＳＤＡ／ＮＡＳＳ 　　 「Poultry−Production and Value」各年版 注１：年度は、前年12月〜当該年11月 　２ 生産量は生体重量ベース 　３ 年間出荷羽数が50羽以下の州を除く

● ● ● ブロイラー生産量上位５州は変動せず ● ● ●

　ブロイラー生産量を州別に見ると、去年に引き続き、ジョージア州、アーカンソー州、アラバマ州、ノースカロライナ州、ミシシッピ州が上位５州となった。最大の生産州であるジョージア州は、前年度比6.9％増の3.1百万トンで、続くアーカンソー州は同3.6％増、アラバマ州は同、ノースカロライナ州は同4.8％増、ミシシッピ州は10％増となった。

ブロイラー生産量の上位５州

● ● ● 鶏卵の生産額は大幅減 ● ● ●

　ＵＳＤＡによると、2005年度の鶏卵生産量は飼養羽数の増加などから、前年度比0.8％増で過去最高の76,859百万個となり、それを受けて12都市平均の鶏卵卸売価格は同29.0％減の55.1セント/ダース（63円/ダース）と大幅に下落した。これにより、生産額は同23.7％減の40億4,228万ドル（約4,649億円）と大幅に減少した。

　一方、生産量に占める輸出量の割合は3.2％と低いものの、米国からの鶏卵・鶏卵製品の輸出量（殻つき卵ベース）は、2004年の167.6百万個から2005年は205.9百万個へと22.8％増加するなど、アジアを中心とした鳥インフルエンザの発生により、香港・日本を含むアジア諸国への輸出は大幅に増加した。

鶏卵生産量の推移（殻つき卵ベース）

資料：ＵＳＤＡ「Chickens and Eggs」