肥育牛、肥育素牛ともに価格上昇


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 肥育牛価格は前年同月比4.2%高 ● ● ●

 米国農務省(USDA)によると、2006年9月の肥育牛価格(去勢、チョイス級、生体重量1,100〜1,300ポンド)は前年同月比4.2%高の100ポンド当たり88.8ドル(キログラム当たり233円:1ドル=119円)とやや値上がりした。肥育牛価格は、生産量の増加などにより、2006年3〜6月にかけて前年同月を下回って推移していたが、7月以降わずかに持ち直しつつある。

肥育牛と肥育素牛価格の推移

資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」

● ● ● 乾燥気候の改善により、今後肥育素牛価格も値上がりへ ● ● ●

 肥育牛価格の上昇を受けて、2006年9月の肥育素牛価格(オクラホマシティの市場価格、去勢、600〜650ポンド)も前年同月比4.2%高の100ポンド当たり123.7ドル(キログラム当たり325円)とやや値上がりした。

 USDAによると2006年の子牛生産頭数は、前年比1.1%増の3,790万頭で、肥育素牛の供給量は低水準で推移すると考えられている。さらに、最近の降雨により乾燥した気候が緩和され、牧草地の状態や冬小麦の生育に改善が見込まれるため、肥育素牛の需要は高まるとされている。

 しかし、深刻な干ばつの状態が続いていた南平原では、体重の軽い肥育素牛を中心に通常より早いフィードロットへの導入が進んでおり、2006年1〜8月の導入頭数は、前年比6.2%の増加となった。体重別に見ると、600ポンド以下が同31.9%増、続いて600〜900ポンドが同8.2%の増加となっている。このようなことから、今後肥育素牛の供給は減少すると見込まれており、肥育素牛価格は引き続き値上がりすると予測されている。

1〜8月までの体重別導入頭数の推移

資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」


フィードロットへの導入頭数の推移

資料: USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」
  注: 主要7州における収容能力1,000頭以上のフィードロットへの導入頭数


元のページに戻る