2006年上半期ブロイラー生産量はかなりの程度増加


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 上半期ブロイラー生産量は前年同期比10%増 ● ● ●

 タイ農業・協同組合省農業経済局によると、6月のブロイラー生産量は前年同月比14%減の約6千1百万羽となった。ブロイラー生産量は、1月の7千8百万羽をピークに減少傾向が続いていたが、6月の生産量はほぼ5月と同水準となった。

 また、2006年上半期生産量は、合計で前年同期比10%増の約4億7百万羽となった。4月以降の生産量は、3カ月続けて前年同月を下回る6千万羽前半の水準で推移したものの、第1四半期の生産量が前年同期を38%上回る水準であったことから、上半期合計では前年同期を約3千7百万羽上回った。

 同省農業経済局発表による6月のひなふ化羽数は、前年同月比14%減の約6千4百万羽となった。2006年上半期ひなふ化羽数は、前年同期比10%増の約4億2,400万羽となった。


● ● ● 種鶏輸入量は引き続き大幅に減少 ● ● ●

 同省農業経済局が取りまとめた6月の種鶏輸入量は、グランドペアレントストック(GP)とペアレントストック(PS)の合計で前年同月比26%減の約9万9千羽となった。種鶏輸入量は、1月以降、前年同月を大幅に下回る水準で推移している。

 また、2006年上半期の種鶏輸入量は、前年同期比47%減の約55万7千羽で、内訳は、GP輸入量がほぼ前年並みの約20万3千羽、PS輸入量が同58%減の約35万4千羽となった。


● ● ● 卸売価格は再び反落 ● ● ●

 タイ商務省発表による6月のブロイラー卸売価格(生体)は、前年同月比23%安のキログラム当たり23.5バーツ(約71円、1バーツ=3円)となった。卸売価格(生体)は、2月以降30バーツ(約90円)を下回る水準で推移し、5月には4か月ぶりにキログラム当たり30バーツ台となったが、6月には再び20バーツ前半まで下落し前月比でも23%安となった。

 また、バンコク市場における6月のブロイラー小売価格(中抜き)は、同18%安のキログラム当たり46.4バーツ(約139円)となった。2005年は、おおむねキログラム当たり55バーツ(約165円)前後で推移してきたが、1月以降は前年同月を下回る水準が続いている。

ブロイラー価格の推移

   資料:タイ商務省

● ● ● 上半期鶏肉調製品の輸出量は12万トン ● ● ●

 6月の鶏肉調製品の輸出量は、前年同月比10%増の約2万1千トンとなった。主な輸出国別では、日本は同9%増の約1万1千トン、英国は同19%増の約6千トン、オランダがほぼ前年並みの約2千トンとなった。

 2006年上半期の鶏肉調製品輸出量は、合計で約12万トンとなり、前年同期の実績約10万7千トンを12%上回った。日本向け輸出量実績は、前年同期比1%増の約5万4千トンとなり、タイの鶏肉調製品輸出量に占めるシェアも45%となっている。EU向け輸出量は、第1四半期に引き続き堅調に推移しており、前年同期の4万7千トンから約1万2千トン増加し5万9千トンになるとともに、同じく輸出量に占めるシェアも44%から49%へ拡大している。国別では、英国向けが同38%増の約3万9千トン、オランダ向けが同2%増の約1万1千トン、ドイツ向けが同28%増の約5千トンとなっている。

鶏肉調製品輸出量

資料:タイ大蔵省関税局


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