2007/08年度第1四半期の乳製品輸出量、干ばつの影響により前年同期比27.4%減


◇絵でみる需給動向◇


生乳生産量は、12カ月連続で前年を下回る

 デイリー・オーストラリア(DA)が公表した2007年9月の豪州の生乳生産量は、前年同月比7.1%減の96万4千キロリットルとかなりの程度減少した。主要酪農地域で干ばつの影響が深刻化する中、生乳生産量は、2006年10月以降、12カ月連続で前年同月を下回っており、2007/08年度(7〜6月)第1四半期(7〜9月)累計で見ると、前年同期比8.0%減の230万3千キロリットルとなった。主要乳製品の第1四半期の生産量を見ると、バター(バターオイルを含む)は前年同期比14.0%減の2万4千トン、チーズは同10.4%減の7万3千トン、脱脂粉乳は同22.4%減の4万8千トン、全粉乳は同3.6%減の4万1千トンと生乳生産量の減少を受けて軒並み減産となった。

主要乳製品の第1四半期(7〜9月)生産量


乳製品の輸出量も大幅に減少

 乳製品生産量が減少する中で、2007/08年度第1四半期の乳製品の輸出量は、前年同期比24.7%減の16万3千トンと大幅に減少した。主な製品について品目別に輸出量を見ると、国外からの需要が高いチーズは同4.3%減の5万1千トンとやや減少するにとどまったものの、バターは同31.4%減の1万3千トン、脱脂粉乳は同35.2%減の2万7千トン、全粉乳は33.2%減の2万5千トンと大幅な減少となった。一方、輸出額については、乳製品の国際価格が高騰していることなどを背景に同1.5%減の6億1,758万豪ドル(660億円:1豪ドル=107円)とわずかな減少にとどまっている。品目別の内訳は、バターは6.1%減の4,044万豪ドル(43億円)、チーズは0.1%増の2億1,036万豪ドル(225億円)、脱脂粉乳は4.8%増の1億2,294万豪ドル(131億円)、全粉乳は2.6%増の1億1,826万豪ドル(126億円)となった。

 なお、DAによると、乳製品の国際価格は、堅調な需要と不安定な供給を背景に引き続き高水準を維持するとしている。特にチーズについては、世界的に好調な消費を背景に供給が不足しており価格は更に上昇し、また、バターについてもペースは緩やかになるものの上昇が継続すると見込んでいる。ただし、脱脂粉乳については、価格は高水準で推移するものの既にピークを過ぎたとしている。

乳製品の第1四半期(7〜9月)輸出量


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