1〜8月の豚肉生産量は前年同期比5.9%増
チリ農業省農業政策・調査局(ODEPA)によると、同国の2007年1〜8月の豚肉生産量(枝肉換算ベース)は前年同期比5.9%増の32万8千トンとなった。1頭当たりの平均枝肉重量は同0.3%減の98.4キログラムであったが、と畜頭数の増加(同6.2%増の333万頭)がこれを補う形となった。
日本および韓国が2大主要輸出先
一方、ここ数年のチリの豚肉輸出量の増加は著しく、2000〜2005年の間は年平均50%の増加率であった。2006年は主要輸出先である日本向けの減少から伸び率は1.8%にとどまったものの、2007年に入り回復傾向にあり、2007年1〜9月の輸出量(冷蔵、冷凍。製品重量ベース)は前年同期比16.3%増の8万5,443トン、輸出額は同19.5%増の2億7,297万ドル(316億6千万円:1ドル=116円)となった。国別に見ると、日本向けは前年同期を7.5%上回る3万9,531トン、輸出額は同12.5%増の1億4,603万ドル(169億4千万円)と引き続き首位を堅持し、次いで韓国向けが同50.6%増の2万6,714トン、輸出額は同54.1%増の7,915万ドル(91億8千万円)となり、この2カ国で全輸出額の82.5%を占めている。
なお、メキシコはチリとFTAを締結しており、無関税での輸出が可能となっているが、メキシコの衛生当局によるパッカーにおける食肉の衛生条件に関する承認手続きの遅れから、輸出量は前年同期を下回っている。
国別輸出量の推移
2007年通年の輸出量は7%増の見込み
ODEPAでは、生産、衛生および販売管理におけるインフラ整備への投資が実施されたことで、ロシア(2007年の実績はなし)や米国(2007年は495トン)など新たな市場の参入とこれまでの既存市場である日本、韓国、メキシコへの輸出拡大が期待されることから2007年通年の輸出量は前年比7%増と見通している。
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