● ● ● 2006年の生乳生産量は前年比2.8%増の8,250万5千トンの見込み ● ● ●
米国農務省(USDA)によると、米国の生乳生産量は増加基調で推移しており、2005年には初めて8,000万トン台を記録した。2006年は干ばつによる悪影響が懸念されていたが、前年比2.8%増の8,250万5千トンと5年連続で前年を上回ることが見込まれている。
これは、1頭当たりの毎月の乳量が上昇していることに加え、経産牛頭数が2年連続して増加していることが要因とされる。1頭当たりの毎月の乳量は過去3年間ほぼ前年同月を上回って推移しており、2006年11月も前年同月比1.5%増の722キログラムとなった。
生乳生産量の推移
資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」
注1:2006年は全米全体の概算値 |
1頭当たりの乳量の推移
資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」 |
● ● ● 低迷する生産者販売価格 ● ● ●
生乳生産量の拡大を受けて生産者販売価格は下落しており、2005年4月から連続して前年同月を下回っている(上図参照)。2006年の生産者販売価格(加重平均)は、前年比15.1%安の100ポンド当たり12.9ドル(キログラム当たり34.1円:1ドル=120円)とかなりの程度下落した。しかし、USDAによると2007年は、干ばつの影響の大きかった豪州、また乳製品の最大供給先であるEUからも供給量が減少すると見込まれることから、米国産乳製品への国際的な需要が強まるとしている。そのため、2007年の生産者販売価格は、前年比6.2〜12.4%高の100ポンド当たり13.7〜14.5ドル(同36.2円〜38.3円)まで回復すると予測している。
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