アルゼンチンの穀物生産量、大幅増の見込みアルゼンチン農牧漁業食糧庁(SAGPyA)は2月21日、2006/07年度の主要穀物の生産予測を公表した。これによると、トウモロコシの生産量は過去最高を記録した1997/98年度の1,936万トンを上回る2,100〜2,200万トンが見込まれている。ラパンパ州やブエノスアイレス州北部などで作付面積が増加しており、全体面積の99%において作付作業が終了している。また、大豆についても2005/06年度の4,050万トンを超える4,250〜4,450万トンの新記録と予測している。気象条件が不適当であったことから、小麦などの細粒穀物の作付けを取りやめた地域や、あるいはは種時期の水分不足によりトウモロコシの作付けを取りやめた地域が大豆への変換を図ったことが要因とされ、このためコルドバ州南部、ラパンパ州北部、ブエノスアイレス州西部などで作付面積が増加した。 穀物の国際価格の上昇を背景に、トウモロコシの収穫量が過去最高となる見通しに対し、アルゼンチントウモロコシ協会(MAIZAR)のギア会長は「トウモロコシの作付面積の増加は、現在の輸出価格の上昇に好機を得たとする以外の何物でもない」とした上で、「輸出価格の上昇に伴う国内価格の上昇への懸念に対しては、収穫量の大幅増により、国内価格の引き下げが可能である」としている。 なお、MAIZARの試算によると、アルゼンチンでエタノール生産を行った場合、2百万トンの穀物約3億ドル(357億円:1ドル=119円)から80万立方メートルのエタノールと70万トン以上の穀類蒸留かす(DDGS)が産出され、それぞれの輸出額は4億4千万ドル(524億円)、7千7百万ドル(92億円)に相当するとしている。
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