● ● ● 2007年7月センサス、前年比1.9%増の1,365万頭 ● ● ●
デンマークは、EU27カ国の中でドイツ、スペインに次ぐ第3位の豚肉生産国であり、豚肉生産量の約8割を輸出に仕向けるEU最大の豚肉輸出国である。
デンマーク豚肉機構連合(DS)が公表した2007年7月時点の同国の豚飼養頭数は、前年比1.9%増の1,364万8千頭とわずかに増加した。同国の豚飼養頭数は、2005年は前年比2.7%減の1,281万頭とわずかに減少したものの、堅調な生体豚および豚肉の輸出を反映して豚飼養頭数は2年連続で前年を上回った。
デンマークの豚飼養頭数の推移
● ● ● 豚飼養頭数、子豚は前年比5.5%増 ● ● ●
飼養頭数を区分別に見ると、繁殖雌豚頭数は前年比0.5%減の141万5千頭となり、未経産豚は同3.8%増の22万頭と前年をやや上回ったものの、妊娠豚が0.6%減少した結果となっている。また、子豚が同5.5%増の263万7千頭、50キログラム未満の肥育豚が同0.3%増の572万6千頭、50キログラム以上の肥育豚が同3.2%増の384万6千頭とそれぞれ増加した。
なお、50キログラム以上の肥育豚が増加した理由として、デンマーク最大手の豚肉生産会社であるデニッシュ・クラウン社の南ユトランド地方のブランス(Blans)に位置すると畜場の火災により、一時的にと畜ができなかったことが影響しているとしている。
● ● ● 2007年上半期のデンマークの豚肉輸出量は、ロシア向けの減少から前年同期比7.4%減 ● ● ●
デンマークの2007年上半期(1〜6月)の豚肉(部分肉)輸出量は、前年比7.4%減の57万3千トンとかなりの程度減少した。
輸出先別にみると、第5位の輸出先であるロシア向けが、5万1千トンと大幅に増加した昨年から大きく減少した。ロシアは、近年の経済力の拡大を背景としてEUや南米をはじめ各国から農畜産物の輸入を増やしているが、ブラジルの口蹄疫の発生による輸入停止措置の解除に伴い、ブラジルからの豚肉輸入が回復し、EUからの輸入量が減少したことが要因として挙げられる。また、ドイツ、日本向けといった主要国への輸出量も減少しているが、これは、ドイツ向けを中心とした生体豚の輸出が増加していることを反映したものと考えられる。
デンマークの豚肉(部分肉)輸出量の推移(1〜6月)
デンマークの豚肉(副産物)輸出量の推移(1〜6月)
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