生産環境悪化により繁殖雌豚の輸出が増加デンマークは、EU27カ国で第5位の飼養頭数規模を誇り、豚肉生産量の約8割を輸出に仕向けるEU最大の豚肉輸出国である。 デンマーク豚肉輸出機構連合(DS)によれば、2007年の同国の生体豚輸出は前年比13%増と、2001年以降6年連続で増加となった。 子豚(0−15キログラム)を除くすべての区分で、輸出頭数が前年を上回っており、特に繁殖雌豚の輸出が大幅に増加している。9月以降、2万頭を超える繁殖雌豚がドイツを中心に輸出されているが、これは、飼料価格の上昇や子豚・豚枝肉価格の低迷など生産現場を取り巻く環境の悪化により養豚経営の離農や再編が進んだ結果と見られる。 と畜用肥育豚の輸出についても前年に比べ大幅に増加しているが、これは4月まで5万頭前後と前年同月とほぼ同水準であったものが、5月に10万頭に急増し、その後も8〜10万頭程度で推移した。主な輸出先はドイツであるが、この要因としては、従前からドイツ向けの輸出価格が高いという理由に加え、デンマークのと場における火災により、デンマーク国内のと畜能力が減少したためと見られる。 デンマークの生体豚輸出頭数の推移
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