好調な消費を背景に輸出量増加
デイリー・オーストラリア(DA)が公表した「In Focus 2007」によると、2006/07年度(2006年7月〜2007年6月)チーズ生産量は、干ばつの影響による生乳減産に伴い前年度比2.4%減の36万8千トンとなった。一方、輸出量は、世界的に好調な消費と高水準で推移する国際価格を背景に21万3千トンと前年度を5.4%上回った。
日本向けチーズ輸出量は拡大
豪州のチーズ輸出は過半をアジア諸国向けが占め、同地域への輸出量は前年度比15.3%増の14万1千トンとなった。特に日本向けは、同18.4%増の9万6千トンと大幅に増加しており、また、豪州のチーズ輸出量に占める割合が45.1%(前年度比4.9ポイント上昇)と引き続き最大の仕向け先となっている。その他アジア諸国について見ると、中国(香港を含む)向けが同23.5%増の1万トン、また、インドネシア向けも27.0%増の7千7百トンと大幅に増加した。これらの地域は、総輸出量に占める割合は低いながらも、経済成長を背景にした食生活の多様化によりチーズ需要が増加している。特に、中国向けについては、個人所得の上昇による急激な需要拡大の結果、2001/02年度と比べ2.9倍の水準に達しており、輸出先として今後の成長が期待されている。
チーズ輸出量の推移(アジア向け)
堅調な国内消費を背景に輸入量も6.5%増
豪州のチーズ消費については、堅調に推移しており2006/07年度の一人当たりチーズ消費量は11.9キログラムと前年度比1.7%増と国内需要は依然として強い。また、干ばつの影響によりチーズ生産量が減少しているため輸出が増加する一方で輸入も増加し、2006/07年度のチーズ輸入量は同6.5%増の6万4千トンとなった。これは過去5年間で43.8%増加した。主な輸入先であるニュージーランドからの2006/07年度チーズ輸入量は、同7.1%増の5万トンとかなりの程度増加しており、輸入量に占める割合は78.6%となった。
チーズの輸入量の推移
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