ALIC/WEEKLY
【デンバー駐在員 樋口 英俊 8月12日発】先ごろ、ミート・アンド・ポルト リー社は、同社の発行する食肉業界誌に、米国の食肉産業各社の98年度販売高に よる上位100社のランキングを発表した。 これによると、上位の顔ぶれは昨年度とほぼ同じで、1位が129億ドル(1兆 4千8百万円:1ドル=115円)の販売高を記録したコナグラ社(本社ネブラス カ州)、2位が128億ドル(1兆4千7百万円)のIBP社(本社サウスダコタ 州)、3位が90億ドル(1兆円)のカーギル社(本社ミネソタ州)となっている。 98年度の業界全体の販売高は、前年度比1%増の925億ドル(10兆6千4 百万円)とこれまでの最高を記録したものの、上位20社のうち、前年度の水準を 上回ったのが半数にすぎず、その多くが企業買収などによるものと、98年度は実 質的にはあまり振るわない年となった。 上位3社でも、前年度の水準を維持したのはカーギル社のみで、コナグラ社とI BP社は、アジア向けの輸出不振などにより、それぞれ前年度比4%および3%の マイナスとなっている。 一方、昨年同様、第4位となったタイソン・フーズ社(本社アーカンソー州)は、 販売高が前年度比16%増と大幅な伸びを記録したが、これについてミート・アン ド・ポルトリー社は、食肉業界で中堅的な位置を占めていたハドソンフーズ社の買 収が奏効したものとコメントしている。 上位10社に新たにランクインしたのが、家きん肉を主に取り扱っているパーデ ューファーム社(本社メリーランド州)で、販売高を3千万ドル(34億5千万円) 伸ばし、昨年度の11位から9位へと順位を上げた。これとは逆に、ゴールドキス ト社(本社ジョージア州)は、販売高が前年度比34%減と大幅なマイナスとなり、 前年度の9位から11位へとランクダウンした。 上位100社のうち、枝肉販売を行っている会社数が、前年度比10%減となっ た一方で、加工・調理まで手がけるところは増えていることから、高付加価値化に よる販売増への取り組みが続けられている様子がうかがえる。 98年度の上位5社
順位(97) | 会 社 名 |
販 売 高 (百万ドル) | 前年度比 (%) |
1(1) | コナグラ社 | 12,916 | −4 |
2(2) | IBP社 | 12,848 | −3 |
3(3) | カーギル社 | 9,000 | 0 |
4(4) | タイソン・フーズ社 | 7,400 | +16 |
5(5) | サラ・リー・パッケージド・ミート社 | 4,300 | 0 |
資料:「Meat & Poultry」99年7月号
元のページに戻る