ALIC/WEEKLY


アルゼンチンアンガス牛肉認定プログラム、米国が承認へ



【ブエノスアイレス 玉井 明雄 9月29日発】 アルゼンチン農畜産品衛生事業団(SEN
ASA)は、9月20日、米国輸出向けのアルゼンチンアンガス牛肉認定プログラ
ムを米農務省(USDA)が承認したと発表した。これにより、同プログラムにより
認定を受けたアンガス牛肉が、米国が認めている年間2万トンの牛肉関税割当枠内で
輸出されることになった。

  今回の発表は、9月7日、米農務省農業マーケティング局(AMS)が、AMSの
牛肉認定プログラムの一環としてアルゼンチンアンガス牛肉認定プログラムを承認し
たことにより行われたものである。

  98年2月、AMSとSENASAは、AMSの牛肉認定プログラムのガイドライ
ンに基づき、米国輸出向けのアルゼンチンアンガス牛肉の品質を保証する認定プログ
ラムの策定に着手した。

  99年3月には、同プログラムを管理し、認定書を発行するSENASAは 、決議
278/99にて、プログラムの内容や牛および牛肉の認定条件などを採択した。そ
の後、認定のための検査手順や研修制度の内容などが取り決められ、先にアルゼンチ
ンを訪問したAMSの職員による最終的な監査を経て、今回の承認へと至った。

  認定に必要な検査業務などを行う機関としては、9月7日にアルゼンチンアンガス
協会(AAA)がSENASAによって正式に承認された。なお、アルゼンチンアン
ガス牛肉の商標を所有するAAAによると、94年以降、AAA独自の認定プログラ
ムにより、この商標が貼付された牛肉が、ドイツ、イタリア、コロンビアに輸出され
ている。

 アルゼンチンアンガス牛肉認定プログラムに基づく牛および牛肉の認定基準の概要は、
@牛の種類がアンガスの純粋種またはその交雑種で、体表面の最低66%以上が黒毛ま
たは褐毛であること、A角がないこと、B去勢牛または未経産牛であること、C永久歯
が4本以下であること、D肩のコブが5cm以下であること、Eアルゼンチンの格付け
制度に基づく等級の上位に格付けされること、FUSDAの格付け制度に基づく脂肪交
雑による分類の「SLIGHT」に最低限相当することなどとなっている。

  SENASAは、アルゼンチンアンガス牛肉認定プログラムにより認定を受けた牛肉は、
同プログラム以外で輸出される牛肉と比較して、輸出価格が10〜30%程度上回るもの
とみており、また、今後は、ヘレフォード種についても同様の牛肉認定プログラムを策定
したいとしている。

  

元のページに戻る