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2000年第3四半期のブラジル鶏肉生産量は減少
【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 11月29日発】ブラジルブロイラー用ひな 生産者協会(APINCO)によると、2000年第3四半期(7〜9月)の鶏肉生産 量は、ひなふ化羽数の減少などから138万7千トン(骨付きベース。以下同じ)と 前年同期を3.3%下回った。 ブラジル養鶏業界では、99年1月のレアル通貨切り下げによる輸出競争力の強ま りなどから生産意欲が高まり、99年の鶏肉生産量は前年比13.9%増の552万6千ト ンと過去最高を記録した。しかし、今年に入ると、供給過剰によるブロイラー価格 の低下、飼料価格の高騰によるコスト増が生産者の収益性を悪化させたことなどか ら、鶏肉生産量については、1〜6月が前年同期比7.3%増と増産に鈍化傾向が見ら れ、7〜9月には前年同期を下回ったことから、1〜9月では3.6%増の426万2千 万トンにとどまった。 APINCOによると、今年1〜4月のひなふ化羽数は、前年同期比7.8%増とな ったが、5〜8月では1.7%減となった。この減少は、インテグレーションの傘下に ない独立系養鶏農家において顕著であるとしている。また、9月のふ化羽数は、前 年同月より増加したものの、春季における記録的な暑さから種鶏の生産性が低下し たことなどから、前月を1.4%下回る2億6千8百万羽となった。10月のふ化羽数は、 暑さがひな生産に少なからず影響を及ぼしたが、年末の鶏肉需要の増加に合わせ、1 年間のうち最高となるのが通例であるとしている。 また、APINCOでは、第3四半期の鶏肉生産量が前年同期より減少する一方、 同期間の鶏肉輸出量が28.9%増の26万6千トンと大幅に増加したことから、今年末の 国内供給量は、昨年末の供給量を下回る可能性もあるとしている。 外国貿易局(SECEX)によると、1〜9月の鶏肉輸出量は前年同期比21.4%増 の67万6千トンとなったが、輸出額(FOBベース。以下同じ)は5億9千7百万ド ル(約668億6千万円:1ドル=約112円)と9.8%下回った。 1〜9月の鶏肉輸出を形態別に見ると、丸どりでは、輸出量が前年同期比17.6%減 の34万9千トン、1トン当たりの平均輸出価格が28.4%安の751ドル(約8万4千円) 、輸出額が15.8%減の2億6千2百万ドル(約293億4千万円)となった。一方、パー ツでは、輸出量が25.8%増の32万6千トン、1トン当たりの平均輸出価格が24.0%安 の1,026ドル(約11万5千円)、輸出額が4.4%減の3億3千5百万ドル(約375億2 千万円)となった。 なお、APINCOが発表した2001年の鶏肉需給予測によると、ひなふ化羽数が前 年比3%増の33億羽、生産量が4%増の594万トン、輸出量が10%増の97万トン、国 内供給量が3%増の497万トン、年間1人当たり消費量が2%増の30.2kgとしている。
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