ALIC/WEEKLY
伯、2000/01年度の穀物生産は記録的な豊作と予測
【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 11月15日発】ブラジル農務省プラチニデ モラエス農相は11月7日、2000/01年度の主要穀物(油糧作物を含む13品目)生産 量が8,927万〜9,125 万トンに達する見込みであると発表した。国家食糧供給公社 (CONAB)によると、これは、過去最高となった99/2000年度の生産量を7.8 〜10.2%上回るとしている。 今回の発表は、CONABが10月16〜21日に、南部・中西部などにおいて実施し た2000/01年度の穀物作付意向調査と同調査結果をベースにした生産予測に基づき 行われたものである。 同調査によると、主要穀物の作付推定面積は、前年度比1.2〜3.0%増の3,812万〜 3,881万ヘクタールと見込まれている。作付推定面積(最大値:3,881万ヘクタール) の品目別内訳を見ると、トウモロコシが前年度比9.2%増の1,395万ヘクタール、大 豆が1.4%増の1,358万ヘクタールと見込まれる一方、コメが4.3%減の354万ヘクタ ール、フェイジョン豆が4.4%減の408万ヘクタールなどと見込まれる。特に、今年、 供給不足により国産トウモロコシ価格が上昇したことから、今年の作付けについて は、大豆やフェイジョン豆からトウモロコシへの選択が増加すると予想されている。 穀物の主産地における作付け時の天候について、CONABは、雨不足のため作 付けが遅れるなどの影響が出た昨年とは異なり、今年はおおむね良好との予想を発 表している。 CONABによる飼料穀物の生産予測では、トウモロコシ(第1収穫)が前年度 比23.6%増の3,426万トン(最大値)と見込まれる。これは、作付面積が11.9%増 の1,105万ヘクタールと見込まれるほか、単位面積当たりの収量を9.9%増の3,086 kgと見込んでいるためである。CONABは、生産量の増加要因として、作付面積 の増加、栽培管理に対する投資の増加、栽培期間中における良好な天候予想などを 挙げている。また、この生産量が達成されれば、ひっ迫した在庫は回復するとみて いる。 生産量を地域別に見ると、南部が29.7%増の1,643万トン、南東部が15.9%増の 794万トン、中西部が39.5%増の597万トン、北部・北東部が前年度同の392万トン と見込まれる。州別に見ると、最大の生産州であるパラナ州が31.9%増の753万ト ン、次いでリオグランデドスル州が40.8%増の530万トン、ミナスジェライス州が 10.0%増の448万トンと見込まれる。 また、大豆の生産量は、6.3%増の3,390万トン(最大値)との予測であり、生産 量を地域別に見ると、中西部が7.4%増の1,567万トン、南部が7.0%増の1,348万ト ン、南東部が6.2%増の267万トン、北部・北東部が5.1%減の208万トンと見込まれ る。 なお、CONABは、今回の主要穀物生産予測について、冬作穀物、北部・北東 部の穀物は99/2000年度の作付面積をそのまま用いるなど、あくまで現段階での予 測とコメントしている。
元のページに戻る