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カルネヘレフォード社の牛肉インテグレ生産


【ブエノスアイレス駐在員 浅木 仁志 11月22日発】カルネヘレフォード社(以
下「カ社」)は、生産から販売までのインテグレーション方式で、自社ブランドの
ヘレフォード牛肉を生産するプログラムを管理している。事前の市場調査で消費者
が求める軟らかさと斉一性などの品質を重視し、インテグレーションにより生産者
と食肉処理加工業者の取引を円滑化したことが特徴である。

 カ社はアルゼンチンヘレフォード協会、アルゼンチン食肉産業協会(AIAC)
元会長のトネリ氏個人、ヘレフォード協会の会員である56の生産者(法人、個人を
含む)の出資で2000年3月に設立された。社長はヘレフォード協会の会長が兼務し、
出資者にはアルゼンチンの財閥ペレスコンパンなど有力企業が名を連ねている。

 生産された肉牛は、食肉処理加工業者ラファエラアリメントス社のサンタフェ州
の工場で処理加工され、ブエノスアイレス市の富裕層居住地区に多いスーパー「ノ
ルテ」で販売されている(現在41店舗と契約)。6月12日に第1回目の出荷、販売
をし、今までに約7,000頭を出荷、枝肉ベースで約1,700トンの牛肉を国内販売した。
輸出はこの10月から、EUにヒルトン枠で、ブラジルにランプの特定部位を開始し
たばかりである。

 このプログラムに参加する生産者と食肉処理加工業者は、豪州の技術などを基に
カ社が作成したマニュアルの基準に従うことが要求される。

(生産段階)
・ 対象とするのは、ヘレフォード種もしくはそれとアンガス種の交雑種のみ
 (同国のと畜の35%を占める)
・ 放牧肥育が基本だが、1日当たり増体量(DG)が600gに達しない場合は穀物
 肥育を行う
・ 仕上げ生体重は、国内向け440kg、ヒルトン枠440〜470kg
・ 家畜を丁寧に扱い、ストレスを極力押さえ、柔らかい牛肉生産に努める
・ 生産者にフィードバックされるヘレフォード協会作成の枝肉成績を次の出荷
 に反映させる

(処理加工段階)
・ 筋肉の収縮で肉が硬くなるのを防ぐため、と畜後背骨を切断し肉の重量だけで
 懸垂するようにする
・ pH、肉と脂肪の色、皮下脂肪の厚み、ロース芯面積のチェックと管理
・ セナサの常駐獣医師とは別にカ社雇用の獣医師を配置し、より細かい品質管理

 価格面では、枝肉歩留57%確保の場合、枝肉キロ当たり1.61ドルが食肉処理加工
業者から生産者に支払われる。これは生体換算するとリニエルス家畜市場の最高価
格に近い。小売ではカ社に価格決定権があり、通常ノルテで売られる子牛肉より15
%のプレミアムがつくが、アンガス認証プログラムの牛肉より3割ほど安いことが
このプログラムで生産される牛肉のセールスポイントとなっている。


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