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食肉処理業者、トップ25を発表(豪州)



【シドニー駐在員 幸田 太 10月26日発】豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)
はこのほど、月刊誌「フィードバック」において、年間出荷重量を基準に、99年
食肉処理業者のトップ25を発表した。

 これによると、第1位は米国資本のオーストラリア・ミート・ホールディングス
(AMH)社で、4施設からの出荷重量が約34万トンに上り、昨年に続き1位の座
を維持した。同2位は日系資本のニッポン・ミート・パッカーズ・オーストラリア(N
MPA)社で3施設の出荷重量16万トン、同3位はコンソリデーテッド・ミート・グ
ループ社で15万5千トンであった。昨年の調査から上位3位には、変化がない結果
となった。NMPA社のほか日系資本では、ロックデール・ビーフ社が昨年の17位
から13位(4万8千トン)へと順位を上げている。

 食肉出荷重量ではトップ25社で190万3千トンとなり豪州食肉処理量全体の64%を
占める。同1位のAMH社の出荷重量は、昨年より8万5千トン増加し34万トンと
なり、豪州全体の11%に及んだ。

 98年の調査と比較すると、トップ25の顔ぶれが十年来の常連だった、メトロ・ミー
ト社(98年7位、9万7千トン)、とサウスバーネット社(同12位、5万1千トン)
が事業からの撤退により姿を消し、代わって、メトロ・ミート社の一部施設を買収し
たウエスタンオーストラリア・コーポレーション(WAMMC)が14位(4万7千
トン)、オーストラリア・フード・コーポレーション社が23位(3万1千トン)に登
場した。

 また、前回調査では、トップ25社の出荷重量179万8千トンの畜種別割合が牛肉78
%、羊肉16%、豚肉6%に対し今回調査では190万3千トン、牛肉79%、羊肉15%、
豚肉6%と変化し、全体の出荷重量が増加していることが、牛肉市場の好調さをう
かがわせている。

 処理会社の出資状況を、外国資本と豪州資本とで比較すると、96年では豪州資本
が47%であったのに対し、今回調査では59%と増加している。メトロ社も資本形態
の変わった企業の1つで、WAMMC社ほか豪州資本に施設を売却した。

 工場の集約、効率化もさらに進み、トップ10以内では前回34工場113万トンを有し
ていたが、今回は27工場131万トンとなった。1位のAMH社の最大級のディンモア
工場は、1日約4千頭の処理能力を持っているとされている。今回調査の上位AM
H社、NMPA社はいずれも日本向け輸出牛肉の処理を主力に行っている。また、
豪州のフィードロット出荷頭数においても上位に関連会社が顔をのぞかせており、
インテグレーションによりその地位を盤石にしている姿が映し出されている。

食肉処理上位10社

99
ランク

98
ランク

会社名

施設数

99出荷重量
(トン/年)

98出荷重量
(トン/年)

1

1

Australian Meat Holdings Pty Ltd

4

340,000

255,000

2

2

Nippon Meat Packers Australia Pty Ltd

3

160,000

163,000

3

3

Consolidated Meat Group Pty Ltd

3

155,000

139,000

4

6

Teys Bros(Holdings) Pty Ltd

3

134,400

99,840

5

8

Bindaree Beef Pty Ltd

2

119,900

87,000

6

4

Queensland Abattoir Corporation

3

100,000

125,000

7

5

SBA Foods Pty Ltd

3

90,000

110,000

8

9

Cargill Foods Australia Ltd

2

83,000

68,500

9

11

Fletch International Export Pty Ltd

2

70,000

52,000

10

23

Southern Meats Pty Ltd

2

57,800

31,000

資料:MLA「FEEDBACK」2000年9月号
  注:出荷重量は推定枝肉重量




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